2014年3月2日日曜日

スラロームの基礎を考える マテリアル編 その5 (選手用スキーを使う?)

「基礎を考える」からいきなり脱線気味ですが、選手用のスラロームスキーとセカンドモデルのスラロームスキーの違いに触れてみながら、私達素人が選手用のスキーを使う時の留意事項を考えてみようと思います。

私が乗ったことがある少ないサンプルで話していることはご了承ください。最近だとATOMICとFischerぐらいしかわかりません。それと、選手用といってもお金をだせば誰でも買うことの出来る「市販の選手用」です。所詮素人のblogということをお忘れ無く。

見た目のレベルでもビンディングの取り付け位置やサイドカーブなどいろいろと違うのですが、それはショップなどで現物を見ていただくとして、滑ってみたときの違いを書きます。

滑ったときに大きく違うのは、エッジグリップの強さと、失敗時の挙動だと思います。
フレックスの傾向も大きく違うのですが、それは長くなるので別エントリーで。

■エッジグリップの強さ
ATOMICやFischerの選手用スキーのグリップはかなり強いので、ずらして滑るのは結構大変です。ずれを主体で使うなら、この手のスキーは扱いにくいです。
対策は、カービングをベースにした滑りを身につけることです。身も蓋もないねって感じですが、正しい使い方をすると言う意味でこれしか対策はないです。
でも、基本的な滑り方を丁寧に教えてくれるコーチを見つけさえすれば、そんなに難しいことではないと思います。シーズンの最初のころか、GWのレーシングキャンプに参加すると、基本的なテクニックのことを時間を割いてやっていることが多いので狙い目です。

■失敗時の挙動
失敗時の挙動ですが、これは主にテールの太さに起因してセカンドモデルと選手用で大きく違います。
選手用のスラロームスキーは、ターン後半の抜けをよくして谷側に落ちていくようにするためテール側のサイドカーブが緩く、幅も細いです。これと比較して、セカンドモデルのスラロームスキーやその同型であるデモ用小回りは、テール側も太く、後ろに乗ってしまったときにスキーが切り上がって身体が追いつけるように設計されています。
この違いを忘れて、ミスターンしたときに踵に乗って切り上げようとすると、選手用のスキーは前にすっぽ抜けてしまいます。このすっぽぬけは、膝を痛めるような大転倒につながるので、このリカバリ方法を変えることは意識する必要があります。
特に、スキーの向きと身体の向きが同じになってしまっている滑りとは非常に相性が悪いので、これからスラロームをやってみたいと思う人は滑り方を意識して組み立て直す必要があります。


考え方としてミスを救済すると言うより、上手く乗れたら速く安定して滑れるというスキーになっていると言えるのではないでしょうか。

2 件のコメント:

KNJ さんのコメント...

逆に、選手用スキーに慣れてしまってから、デモ系スキーに戻ると、ターンが終わってくれない感じになるよね。
後は、選手用スキーの方が、ターンイン(谷回り)でエッジがかかりやすいかな?
ターンのどのフェーズでエッジを噛ませるかという考え方が、違う気がする。

kz さんのコメント...

後傾気味できれいにカービングさせるためには仕方が無いのかなぁと思ったりします。気持ちよくても難しいスキーでは、売れないですからね。ただ、しっかり前に乗れば、その感じも薄れるようです。

あと、ちょっと補足すると、ターンのどのフェーズでエッジを噛ませるのかの許容範囲の広さが違う感じですね。