2022年1月25日火曜日

足首は前に曲げないのか

前回こんなことを書いたので、ブーツの使い方というか足首の曲げ方、膝の曲げ方の話を書いていきます。
例によってというかこのblogは昔から同じですが、私があーだこーだと考えてきたことを後から私が振り返るために書いているので、「何を今更」(ならまだしか)、「何を言ってんだか」(的外れで恥ずかしい)とかという話もあるのですが、そういうものだと思って読んで下さい。

ということで、今回は、こんなフォームはどやったら取れるんだろう?というの考えてみた話
この画像は拾いものです


前置き的なお話
私は大昔のスキーブームの頃からのスキーヤーなので、
・遠くを見ろ
・手は前に
・脛は前に入れろ
・拇指荷重だ
とまことしやかに教えられてきました。
最初の二つはともかく、最後の二つは今となっては?という感じですし、当時の滑りをYoutbueでみても間違っていると思うのです。
それでも、これが呪いのようにと言うか呪縛のようにというか、先入観というか、とにかく頭にこびりついているので、腰を落とすようなポジションを取ることが想像出来ませんでした。

でも、ワールドカップレーサーだって腰掛けるみたいなポジションとるし、「高い姿勢から足を伸ばして荷重すること」なんて言われて、やっぱりこれは避けては通れないぞ。とようやく重い腰をあげたという感じです。



で、いろいろと考えた結論としては、「スキーという運動は、実は自分からは足首は曲げないのではないか?」というものです。

まず、ターンでスキーに圧をかけているとき。
ターンでスキーに圧をかけてスキーを効率的にたわますためには、足首を前に曲げるような動きでは無く、むしろ足首は伸ばすように使い、足を伸ばしてスキーを真上から押すような動きがよいわけです。
足首を前に曲げる動きと足首を伸ばす動き


これは前回のブーツを作った2016シーズンぐらいから理解していたつもりで、滑っていてもこういうふうにスキーを押した方がスキーがよくたわむし、よく滑る実感があります。
なので、ターン中に自分からは足首を曲げません。
段差を超えるときなんかはもちろん足首が曲がりますが、それでも自分からは伸ばす方向に戻していきます。

次は、ターンとターンとつなぎの切替えの時
ターンとターンの切替えは、いわゆるストレッチングとベンディングがあるのですが、ここでは足を伸ばすことを考えやすいベンディング的な動きをベースに考えます。伸ばすためにはまず縮んでないとなりませんからね。
ストレッチングというか立ち上がって切り替える方がわかりやすいのですが、私の場合こっちだとターンに入ってから足首を潰す動きになりがちなので一旦、切替えで縮んでからターンで足を伸ばすというやり方で考えます。

このとき、素足の時と同じように足首を曲げて低い姿勢になろうとすると、ブーツがあるのでそんな風に曲げることが出来ません。
ある程度足首が前に動くブーツもありますが、結局素足ほどは動かないし、動きのリズムと関係なくブーツの反発で足首を起こされてしまいます。
切替えでほとんど外力が無いときに、ブーツを大きく潰すなんて出来ないのです。
ブーツで足首が曲がりにくい時に、無理にでも曲げる方法ともう曲げないで対策する方法があるとしたら、ここは足首は曲げないが正解であると考えることにしました。
なので、動き方としては、足首は前に入れずに、ブーツの角度と変えないで姿勢を低くする方法を検討します。
さて、その方法ですが、下の図にも書きましたが、足首を前に曲げずに膝を曲げると後傾になってしまうので、その分股関節をたくさん曲げて頭の位置をブーツのつま先の上ぐらいに維持します。
ちなみに膝を曲げるときは、スキーの真上にかがみます。内側に入れたり、次のターンの内側に入れたりしません。
足首を前に曲げる動きと足首を伸ばす動き


シフリンのYoutubeにあった練習シーンでこんな動きをしていましたが、膝を畳んだとき頭の位置はブーツのつま先くらいに見えます。
#ちなみに詳細は割愛しますが、しゃがんだあとスキーを開く動きが重要でした。
#この開く動きが切替え後のスキーをとらえる動きにつながっていることに気がつくのに時間がかかりました。

ということで、切替え中も自分からは足首は前に曲げません。


以上、考えた結論としては、「スキーという運動は、実は自分からは足首は曲げないのではないか?」となるのでした。

ということで、やってみた結果がこれ。
前回のポストと同じネタです。

まだ慣れないので不格好ですが、足首を前に曲げずに膝を大きく曲げて切り替えて見た様子。
扱いきれなかったR>30もこうやって滑るとターンしやすいことが判明したのは驚きでした。
動画は前回と同じものです



参考にしたのはこの動画
カメラアングル的にも動き的にもイメージしやすくよく見ていました。
ぜんぜんこうなってませんけどね。。。
元ネタはこれです。よく見るところだけ抜粋しています。



おまけ
滑っていて思ったのは、ブーツフレックスを150から130に落とした今回のRedShter STI 130でも、第三、第四バックルをしっかり締めて、寒い中滑っていると、自分の力はではほとんど足首を前に動かせません。
もちろん、全体重をかけて前に傾いたりすれば動きますが、スキーらしい動きの範囲では足首の可動範囲というのはすごく小さく感じます。
でも、この意識で滑ると、ブーツの足首の可動量というのが気にならなくなります。

時代は1992年にさかのぼり、初めてノルディカグランプリ(黒)の選手用をみたときに思った、
「足首がほとんど動かないブーツでどうやって滑るんだろう」
という疑問が、ようやく理解、解決出来たような気がします。



忘れないうちに書き出した感じです。


おまけのおまけ
同じこと書いてるなぁ。物忘れの問題か。

5 件のコメント:

BON さんのコメント...

こんばんは!
凄く共感するする部分があったのでコメントしました。
私の滑走感覚になりますが、まさしく足首は伸ばして使います。
ターン中のいかなる場面も伸ばします。
スキーがフォールラインを向いた時が最大に伸ばしている感覚で、山周りでは伸ばす力を徐々に弱め外力に負けて見た目は縮みますが、伸ばす力はかけています。
けして足首を固定したり、つま先を上げる力はかけません。途端に車でいうとNで坂道を下ることになります。踝を中心につま先を下げて母指球に荷重して雪面とやりとりするわけです。
人間最大の腱であるアキレス腱を使うわけです。雪面鷲掴みです。
階段の上り下りって母指球着地です。走るのも母指球です。
自然界の動物は踵が浮いています。
母指球に荷重できるポジションこそが運動できるポジションです。
参考になるか分かりませんが失礼しました。ではでは。

kz さんのコメント...

BON さん、コメントありがとうございます。

また、長文なのに読んでいただいてありがとうございます。
踵を中心に拇指球を押しつける、つま先を下げる、雪面を鷲掴みににする、
イメージしやすいキーワードですね。

あと、「つま先を上げる力はかけません」ですか。なるほど。
昔言われた惰性でついつい内足でやっちゃうことがあるのですが、動画で振り返るとこれやってるときにシェーレンになってますね。

次に滑るときはこっちも気にしてみます。


BON さんのコメント...

お返事ありがとうございます。
kaizoさんはすごく研究熱心で感心しています!
ぜひ山本さんを唸らせて欲しいです。
自分なりのポイントとしては
足首は伸ばす力をかけますが、実際に伸びたかは別です。
おそらくほぼ変わりません。
kaizoさんが書いているように、足首は曲げません。スキーでその操作は意味をなしません。
外力によって曲がることはあります。
これが出来ると、硬いブーツが履け、硬く感じなくなります。
といっても適度な可動範囲は必要です。
椅子に座ったような低い切り替えは、外力の処理で生まれると思うので、無理に行うと前十字靭帯を痛める可能性もありますので気を付けてください。
フォールラインまでの谷回りは伸ばし荷重、山回りは曲げ荷重が基本で、特に谷回りでの足首を伸ばして雪面を鷲掴みキャッチできるかでターンの成功が90%決まります。これが踏むってことだと思います。
包丁を前にスライドさせて食材を切る感覚で、足首を伸ばしてスキーを前に放り出す勢いでエッジで雪面を切ります。母指球に荷重できていれば後傾にはなりません。踵を中心に母指球に荷重できるポジションならば重心は踵から母指球の間にあります。上手な人はこの範囲で重心移動します。
まとまりのない文章ですが、もっと動かないと板が走りませんし、動けるポジションこそが正解と思います。

kz さんのコメント...

BONさん、コメントありがとうございます。

実は「腰掛けるほど低い姿勢になるかは、外力の処理で生まれる」というところは、それはそれで一本Blogを書くつもりなのでまだ触れていないです。思ったことを書くのでまた読んでいただきたいところです。

ブーツの硬さは、
「フレックス的に曲がるかどうか」
よりも
「ブーツの戻りのレスポンスの速さに、技術、体力が対応できるか」
で決まるそうです。

そのほかリフト上でじっくり読み返して試してみたいところです。
私としては前回のブーツ、今回のブーツの比較で身に染みたところであります。

山本さんを唸らせる、、、これは高い目標ですね(笑)

BON さんのコメント...

お返事ありがとうございます。
極論的には
1.エッジを立てる。
2.スキーを撓ます。
この二つを積極的にコントロール出来るかだけです。
特にR30の板は自分から積極的にエッジを立てる技術が必要と思います。
そうすると外人さんの動画のように内脚の太ももがおへそに密着するくらいの内傾角も可能かも・・・(笑)
ではブログアップ楽しみにしています。
良きスキーライフを!