2017年8月29日火曜日

2017年8月27日日曜日

自転車もポジションが大事

今日は自転車の話。

私の場合、もともと体力に自信が無いうえに、半月版の故障や脹ら脛の肉離れなどの怪我の後にリハビリを怠ってきたので、「足だけは筋力があるんだよね」というのも今は昔。立派な貧脚です。その上、乗り手のエンジン(心肺機能)はパワルフルじゃないのに重量だけはあるという、単なるメタボなおっさんです。

そんなわけで自転車をする上では何のアドバンテージもない体をしているので、当然、坂を登ることは苦手というか、好きじゃないというか、できれば敬遠したいと思ってきたのでありました。ちなみに平地の高速巡航は大好きですが、ガチな人には全然ついて行けません。

ところが。

登りが辛い理由の一つが坂の登り方の基本を分かっていなかった、ということが最近わかり、それを意識したら、速いとは言えませんがなんとか登れるようになりました。
そしていざ登れるようになると、「登った!」という達成感があって思っていた以上に登り坂も楽しくなってきて、なぜみんなが坂を登りたがるのかも理解できました。

と大袈裟ですが、最近俄然、坂に興味が出てきました。

わかったことは、
「登りの時には登りのポジションを取る必要がある。」
「具体的にはサドルの前目に座る。」
ということで、私としては大発見だと思ったのですが、なんかググってみたら教科書に書いてあるような超基本だったようです。

実はそれまでは、平地で漕ぎやすいポジション、座骨がうまくサドルにあたってお尻が痛くならないポジションがあるので、登り坂でもそれを固持していました。
ところが、5月の車坂峠ヒルクライム(結果は足がつって回収車を意識しながら登る散々な結果でした。タイムは優勝タイムの3倍!)でひーこらのぼっているときに、
「スキーで後傾になっているときと同じような後ろに引っ張られている感触があるし、太ももの負荷もスキーの後傾と同じ感じで疲れやすい、、というか疲れる。しんどい。」
と感じて、これは何かがおかしいと気が付きました。

車坂峠ヒルクライム
もうケイデンスが40rpm前後で我慢しっぱなし。

よくよく考えてみると、私の家の回りにはたいした坂がないので、今まではダンシングで逃げ切れるような坂しか登ってこなかったのですが、シッティングでずっと登るときにどうするのか、なんて考えたこともありませんでした。

発見と言ってもすごく簡単なことで、
・登り坂でダンシングをしてみて前後の重心位置を確認する
・そのままサドルに腰掛けた場所がそのときの前後ポジションの基本になる
ということです。

ところがたったこれだけで、ずっと簡単に力が伝わる感じがします。

多摩ニュータウンの坂であれこれ試してみたらなんか感触が良さそうです。
いつもは登り坂ではケイデンスが落ちて40rpmぐらいで歯を食いしばって我慢して登っていたのですが、60rpmぐらいをキープして登れます。

多摩ニュータウンの登り坂でもケイデンスが落ちなくなった

おぉ?これは思った以上に好感触!
霧ヶ峰高原(車山のあたりです)の登りでも試してみないと!と登ってきました。


霧ヶ峰の登り坂でもケイデンスを落とさずに同じペースで登れている!

霧ヶ峰の坂はだいたい10%以下だったので登れた、とか、ペースはゆっくりだよね、とかつっこみどころはたくさんありますが、それでも私にとっては大進歩!
ずっと同じペースで登れたのもすごくうれしい。

運動がしやすいはずの前後ポジションを探してそこを維持する、って感覚はスキーヤーとして鍛えられているはずなのですが、「お尻が痛くなるのが嫌」ってことが先行してポジションに対する柔軟な考えが出来ていませんでした。
見た目の動きにとらわれず、本質的な関係が理解できるといろいろ進歩できるのだなぁと思ったところでありました。

と、最後に無理矢理スキーに絡めた話としてみました。
スキーのオフトレとして始めた自転車ですが、今は純粋に自転車が楽しいです。

2017年8月7日月曜日

切替をしたらどう動くのか?(ちょっと追記)

雪上をご一緒したわけではないのですが、最近コメントをいただいているytさんのblogを興味深く読ませてもらっています。

スキーの運動を文章にして説明するというのはなかなか難しく手間がかかるので、
途中で面倒になってしまう、
「知ってい人はわかるよね」的な内輪向けになってしまう、
雑誌等の受け売りになってしまう、
もしくは技術の話には触れない、
ってことになりがちだと思っています。
(2017/8/27 追記 ここから)
あとは、どこまで踏み込んで書くのか、というのも躊躇しがちなところです。
踏み込んではっきり書いてあれば、そうだそうだと思ってみたり、これは違うな、と思ってみたり出来て面白いですが、あいまいな書きぶりだと、その先がどう思っているのかが知りたいのに、とせっかく読んでもちょっと不満も溜まります。
(2017/8/27 追記 ここまで)

コーチのようなスキーを職業にしている人はノウハウ全部無料でblogに載せるわけにもいかないでしょうから、含みを持たせた書きぶりになるのは仕方が無いと思いますが、個人blogだったらもう少し踏み込んで自分の考えが出ていたら面白いのにね、と思ってしまうことがあります。

もちろん踏み込んで書けば書いたで「オマエはわかってない」とか「普通と違う」と批判されたりするリスクもありますが、無制限に公開しているわけですからそういう批判的なコメントがあるのも当然ですし、それも含めて考えるきっかけになってよかった思うようにしています。
ただ、文章が乱暴だとちょっと読むのにパワーがいりますね(笑)なので2chは読まなくなりました。コメントある人はこっちに書いて下さい。ちょい優しい感じの書きぶりでお願いします。

という私の好みがあるので、ytさんのblogは、雑誌の受け売りでもなく、動画を自分で分析した理解や、自身の感覚などオリジナルのネタがたくさん書いてあるので読んでいて面白いです。もちろん上記のリスクもわかっている感じなのがいいです(笑)



そのytさんのblogで、私がふと書いたコメントの疑問に対する回答を載せていただいたので、そのコメントをしなくてはと思っていたところです。

ただ、長文になってしまったので、コメントにはリンクを張ってこちらに本文を載せることにしてみました。

お時間があれば元の記事をよんでいただければと思いますが、ざっくりと要約すると、

切替をした後にふわっと落ちていくだけでなく、自分から力を伝えていくのである。
その動き方としては、「いかに足が腰よりも後ろに出されているか」が重要である。

と書かれていました。

この内容には全く異論が無いのですが、この「足を後ろに出す」というのはどう動きなのか?という点で読んでいて気になりました。

タイミングの話としては、切替からターンの入り口前半部分であるとしているのは異論がありません。ここを逃しては外力が強すぎて自分からは脚を伸ばすような動きはできませんので、「出す」なんてこともできません。

切り替えてエッジが雪面に噛み始めたら、そこでほっとくだけでなく、スキーを押していく動きをした方がいいというのは間違いないと思っています。トップ選手の動画を見ても一目瞭然ですし、自分で滑って見てもそのほうがスキーが走るし、グリップも強くなるし、安定します。ここも全く異論が無いところです。

ちなみに、この動画はその動きをあえてしていません。谷回りで自分から圧をいれずに流れに任せて傾けています。というのも、ターン前半部分の動き方に良くない癖がついたので、それを取り除くために、まずは素直なターン後半を作り、結果としてターン前半で動く余地がどこにどれだけあるのか再確認しよう、という意図があったからです。

なので、逆に言えば論点としているのはこの滑りで切り替えた後比較的何もしないで傾けに行っているところでどう動くのか、という話になります。

ytさんの書かれていたこの記事は動画とセットでこう書かれていました。

もし説明するとすれば、内傾角よりも見るべきところがあると思う。それは、ひざを返した直後、いかに足が腰よりも後ろに出されているかってこと。こんなに後ろに足を出せるから、トップをかませて硬いバーンを切ってけるし、振ったセットでも入ってこれるし、トップからテールまで使って強いたわみと滑らせを可能にしている。
アルペン上級者にとって外足と同じくらい大事な動きだと思う


 ytさんのところと同じ動画を貼ってます。


「足を後ろに出す」というのはどう動きなのか?とは、このときのターン弧と重心の軌道の関係はどう理解するべきなのか?というところにあります。

客観的な軌道の差としては「足を後ろに出す」というのはどっちなのだろうか?という2択。
(1)レールのようなラインより足を外側に押し出すものなのか
(2)もともと予定されたラインがあってそのうえで押していくのか

連動して主観的な感覚の差としては、
上記が(1)なら、本当に足を後ろに押し出す感覚だろうし、
上記が(2)なら、足を後ろに押し出す感覚というのは、スキーを起点に考えたら結果腰が前に押し出される感覚になるのではなかろうか?

というところが気になったところです。

ちなみに私は(2)の「もともと予定されたラインがあってそのうえで押していく」感覚が強いのですが、コーチからはSLセットで「もっとスキーを振り出してもいい」と言われるので、(1)の理解が上手くできていないのだと思っています。

仮に(1)だとしたら、がばっとずらして外に押し出すと言うより、前のターンからの連続でスキーをもっと外に向けて軌道を作り、重心を内側にいれていくのかな?
なんて悶々としていたりします。

このあたりを解決したくて悩んで滑るのですが、なかなかわかりません。
フリースキーではどっちでも滑れてしまうのでラインの規制がないと善し悪しがわかりませんし、SLセットでは忙しくて感覚がつかめません。ショートポールで考えながら滑る時間があればいいのにと思うのですが、そういう時間が作れなくて、解決しないというのが現状ですね。


ということで、ytさん、私のコメントの意味はこんなところにありました。
質問に質問で返してしまって申し訳ありませんが、このアタリのコメントが貰えるとありがたいなぁと。