2013年3月31日日曜日

アサマ2000

アサマ2000に来ています。
雨は降っていませんが、霧が濃い。
完全に雲の中ですね。

アルペンの試乗会があるけど、現地申し込みできるのかな?

2013年3月28日木曜日

意外とわかるブーツの試履(試乗?)

「ブーツはどうやって選ぶの?」
というネタを書いている途中で思い出したことですが、ブーツ試履(試乗)の話を。


私の足は、ブーツに納めるのが非常に面倒なほど舟状骨が出ていたり、小指側も変なカーブをしていたりで、吊しのブーツを履いても足が痛くて仕方がありません。
なので、
「チューンもしないでブーツの試乗なんかやっても、何かがわかるわけがない」
とずっと思い込んでいました。

ところが、これがそうでもないんです。実はブーツも試履して滑ると結構わかるものなんです。

SSAWSの時代なので古い話ですが、ラング、ノルディカ、アトミックを履き比べた経験からすると、

あたりがあったとしても実際に履いて滑ってみると、はっきり違いを体感できます。


当時、履いて思ったのは、ブーツソールの硬さが全然違うとか、踵とヒールピースの位置関係が結構違うとか、フレックスの感触(硬いとかではなくて、こんな風に曲がるんだとか、そういう動的な感触)とかそれぞれかなり違うと言うことはよくわかりました。もちろん、エッジング感覚とか単に滑る感覚とか。まぁ、違うことがわかってもどっちがいいかまではわからないんですけどね。短時間ですし、私のレベルもしれているので。

でも雑誌記事とかショップ店員の話なんかよりは何十倍も情報量が増えるので、何か感激するほどいい感触とかがあれば、それを理由にブーツを選んでもいいのかなぁと思います。




コツは、1本目の滑走でけりをつけることです。
1本目は馴らしで流すとかもってのほかです。どうせ、2本、3本と滑ったら体が馴れてしまってなんだかわからなくなりますし、足も痛くなってきます。
なので、感覚がクリアで足も痛くない1本目が勝負です。

バックルを締めれば当然痛いので、滑る直前まではバックルは緩めておきます。
そして、力一杯シェルを開いて、足の位置をできるだけ正しく押し込んでから一気にバックルを締め、痛くなる前に手早く滑り出します。
急斜面でガツガツ滑ったら道具を感じる余裕もないので、カービングのミドルターンとかができる中斜面とか緩斜面がいいですね。いつも通り滑ってみると、どんな風に挙動が違うのか、などがわかって面白いですよ。

ふぅ。こんな事書いてたらまたブーツの試乗がしたいなぁ。ラングとATOMICとノルディカの履き比べさせてくれないかなぁ。
ハンドエスさんのブーツチョイスキャンプとかあったんですね。山本さんも久々にやってくれないかなぁ。

2013年3月24日日曜日

プルークボーゲンは効くようだ

うちの妻と恒例の年末年始のスキーの話をしているとき、
「私や娘ちゃんに教えているから、基本に忠実な滑りになっているんじゃない?」
と言われました。

そういえば、ここ数年は滑走日数が落ちてしまっている割にまともに滑れている。
というか、本人的にはかえって上手くなっている気がするくらい。
これは確かに妻の言うとおり、シーズンの最初にたっぷりプルークボーゲンで滑っているのが効いているような気がします。

自分一人だったら、久々の雪に爽快感を求めてばんばん滑ってしまってただ気持ちいいだけになってしまうところを、低速のプルークボーゲンでいいお手本になるように股関節の動かし方とか基本に忠実に滑っているのがいいみたいです。特に私の滑りはエッジを強く立てて滑るのが癖なので、このプルークをするとエッジの立てない加減を確認できて乗り方がよくなる気がします。

ということで、来シーズンもこれは継続で。

Mac OSXとAVCHD

ビデオカメラを物色中。
やりたいのは、
スキーをしているところをビデオカメラで撮影し、
私のMac Book Air 13上のiMovieで編集してQuickTimeで見たり、
bloggerやYoutubeにアップして仲間内であーだ、こーだとネタにすること。
もちろん、娘の運動会とかの撮影もしたいです。

PanasonicのWA20を買えばMacとの連携に問題がないことは確認済み。
ガングリップタイプのあれです

これを選択するのが無難なのですが、私の家はテレビやBDレコーダーが全部SONY製品で固められていることや、手ぶれ補正ならSONYのカメラが秀でているという話も聞くと、SONYのカメラも気になります。

似たようなタイプのHDR-GW77Vとか、
いかにもカメラっぽい作りのCX390とか。

ところが、SONYのカメラが採用するAVCHDにMacの対応はいまいちだという情報もあるし、SONYのページには制約はあるもののそこそこ使えそうな感じに書いてあってどうにもよくわからない。さらに、ネットでいろいろ調べてみると情報の年代によって内容が結構違い、何が正しいのかよくわかりません。

そこで、試しに我が家にあるAVCHDが撮影できるLUMiX GF1で写真や動画を撮影し、Apple純正のアプリでどこまでやれるのかMac Book Airで取り込んでみました。

撮影したのは、写真、動画を混在でいくつかとり、動画はAVHCD LiteとMOTION JPEGの二種類です。

■iPhotoは問題ないみたい
SDカードをMacに指すとあっさりiPhotoで読み込み、写真はもちろん、AVCHDの動画もmpegの動画も両方全て取り込まれました。
もちろん再生も問題なし。
Mac OSX 10.8.3 iPhoto '11(9.4.2)

ただ、iPhotoで再生しているとき、コマ送りはどうやってやるんだろう?




■iMovieは予想通り

iMovieを起動すると、イベントライブラリにMOTION JPEGで撮影した動画は現れましたが、AVCHDの動画は現れません。
iMovie '11(9.0.8)


やっぱり、AVCHDで撮って編集までしようと思うと、Media Convertorなどサードパーティーのソフトウェアが必要なのかも。

サードパーティーな仕組みは、また改めて試したところで書いてみます。



2013年3月21日木曜日

スマホでスキーの動画撮影も結構きれい

実はさんざん、動画を撮って見ると書きながら、撮ってもらうのがメインで自分ではビデオカメラを持っていません。

家族を撮る時は、スマホ(Xperia)を持って追いかけたりしてすませていました。素手じゃないと操作ができないので寒いですが、追いかけて撮る限りでは結構きれいに撮れるんです。


追いかけて撮影したもの

とはいえ、カメラを構えて上から滑り降りていく人を撮ったり、下からカメラで待ち構えて撮ろうとすると豆粒になってしまいます。



ゴールエリアの外からスマホ(Xperia)で撮影したもの

やっぱり、光学ズームと、それを使いやすくするための手ぶれ補正のあるデジタルビデオカメラがほしいなぁ。








2013年3月20日水曜日

インラインスケートのシェル出し

ホットエアーガン購入と書いてから、早、半年以上放置していましたが、勢いでインラインスケートのシェル出しをしてみました。

手持ちの器具は、ホットエアーガンだけで、治具もなければ、木型もないし、油圧のポンプもありません。作戦としては、ホットエアーガンで暖めてシェルを柔らかくした後、間髪入れずに足を入れ自分自身の足でシェルを変形させ、そのまま冷ましてみるというすごく浅はかなもの。

対象のインラインスケートも1万円の安価なもので、シェル部分もフレーム構造でプラスチックの部分が少ないです。きっと熱の逃げる先もないし、こんな乱暴な方法でも、スキーブーツと違ってシェル部分を変形させられるんじゃなかろうかと、3秒ぐらいで勝算ありと判断しました。

出したシェルが冷えたら戻るとか、圧に負けてカーブが作れないとか、そんな高尚なことは一切考えず、問題があったらあとから直せばいいだろうと、これまた軽い考えで突入です。

このインラインスケートは、インナーを抜いても布(ビニール)のパーツが残る構造ですが、気にせず熱風を放射。ホットエアーガンに温度センサーがあるのですが、精度については首をかしげるような感じなので、見た目で様子を見ながら暖めます。

最初に着手した右足は、加減がわからずビニール部分に穴を開けてしまいました。


それでもせっかく暖まってきたので、柔らかくなったところで、インナーを入れてそのまま足を突っ込みます。シェルの抵抗がないので、踵を思った位置にいれ、内側にもぐいぐい力をかけます。そこでバックルなどを締めて冷めるまで待ちます。冷まし方がわからないので、アイスノンをあてたり、水をかけたり。かなり場当たり的で適当です。
触ってみて冷めてきた感じがしたら終了。

反対側に着手。

2回目なのでうまくいった手順だけを適用して見た目はきれいに。同様に冷まして放置してあります。


ためしに滑った感じでは、舟状骨回りが広げられてかなり楽で、軸線も正しい位置に近づいています。5000円のホットエアーガンでこんなに乱暴にやった割にはなかなかいい感じです。

私がインラインスケートにあまり興味がない理由は、ずばり足に合わないから。
でも、これぐらい合えばもう少し滑りたくなるかな。このインラインスケートでシェル出しの練習をしていい感じに作れるようになったら、もう少しちゃんとしたインラインスケート買おうかと思ったところです。

こんなにすごいの?

Youtubeで偶然見つけたのですが、すごいですね、これ。
大昔、もちろんノーマルスキーの時代、神田のヴィクトリアにありましたが、こんなに違和感なく滑っていなかったと記憶しています。
カービングスキーの登場で小さいターン弧をフルカービングで滑れるようになったのが大きいのかな?ノーマルスキーで必要なスイングやずらしは、この仕組みと相性悪そうだから。

ビットレートはもう少し上げてほしい

そうか。グラトリできちゃうのか。何でもできますね。

膝に優しく

スキーヤーにありがちな話ではありますが、私の右膝はだいぶぼろぼろ。

高校生の時に大転倒して膝の内側側副靭帯を損傷して以来、膝を内側にひねるのはかなりつらいです。スキーブーツR&Dのブーツとカービングスキーを使い始めて、力が逃げなくなってからは、さらにつらさが加速。これは膝に負担のかかる滑りを続けたらあと何年滑れるかわからないと思い至り、1998年ごろから滑り方を大きく見直してきました。

観点は膝に優しく、しかもカッコよくです。

体力も落ちてきたので、カッコよく滑るためには道具の性能を活かしきることも重要。
そこで方法としては、

・膝はひねらず、屈伸にしか使わない、
・ひねりには股関節を使う、
・足の曲げ伸ばしは大きく使いスキーをたわます、
という滑りにしてきました。

足のストロークをたくさん使うことや、ひねりを重視する滑りというのは、当時の流行とは相容れなく、このあたりからスキー雑誌を読まなくなり、CSCFのWorld20xxをみて自分で練習方法を考えていくことに傾倒していったわけです。
(もちろん、Worldcupを最高峰という考え方はかわらず)

試行錯誤の結果生み出した練習方法は、自分自身の成長やその練習方法を展開した友人の滑りを見ると、結構な成果を出していると自分では思っています。

と、自信があったにもかかわらず、今シーズンはダグのアドバイスに乗っかり、10数年ぶりに禁を破って両膝を内側に入れる滑りをしてみました。確かにラインはキープしやすいのですが、膝の負担が大きくてこれは、、、と思っていたら案の定、今になって膝ががくがくです。膝を伸ばしきろうとすると痛い。力をかけられない。これはまずい。

もう自分の身体に優しい滑りをしないとやっぱりダメだな、と再確認したのでした。

ちなみに、レース指向でなくても、子供であろうと関係なく、膝に負担のかからない滑りを組み立てるべきだと思うので、奥さんと子供には膝をひねらず、股関節からのひねりでスキーを教えています。

2013年3月18日月曜日

来期に向けて物欲メモ 2013

来期に向けてほしいものをリストアップ。
例によって今の段階では予算を考えないで楽しく妄想。
地味目なものが中心。

1.娘のスキー
身長の伸び具合によるけど、GS系の150cmぐらいのスキーを買わなくては。
娘のリクエストは、
「お父さんと一緒のATOMICがいい」
と、
「今の120cmはスラロームに出るときに使いたいからヤフオクで売らないで」
というもの。生意気な。
とはいえ、今のスキーは120cmのR=8なので、背がどれくらい伸びるかにもよりますね。
候補は151cmのR=17と144cmのR=14。今買わないから、144cmはないか。
となると、158cmのR=17も候補?あ、158cmだとD2もあるんだ。へー。
D2はさすがに重たいし、高いしで候補に入れないですけどね。

来シーズンはパラレルを覚えよう。何も教えずほっといたのでプルークのまま急斜面もアイスバーンもカービングで滑っているし、時々内足も浮いているし、そろそろ足そろえてもいいかな。

今年ですらスキー短かったし、背も伸びているのでこれは必須。

2.スペアゴーグル
BRIKOのSUPER RACEの予備がほしい。
汗かきの私はゴーグルは常に2個以上携帯しています。
ところが今まで使っていた予備ゴーグルは、レンズはきれいなものの、スポンジがぼろぼろだったり、ゴムが伸びきってしまったり。レンズ以外は10年以上使っているのでさすがにもう寿命です。
家族で行くときは、奥さんも使うのでこれは必須。


3.妻のウェア
私のウェアは寒いとか破けたとか入らなくなった(何故?)ということがない限り、同じものを10年でも使ってしまいます。が、妻にも同じウェアを着させるのはかわいそうなので、そろそろ買い換えたいところ。
うーん。すまんが、優先度はこのぐらい?


以下、妄想。


4.アームプロテクタ
最近、ポールに入ると腕が痛くてやばいです。SLで今風に内腕で払ったらものすごく痛くて、2週間ぐらい鞄など重さのあるものをもつと猛烈に痛かったです。で、痛くないように内腕を下げてすり抜けたら、「あはははは。かいぞー、古すぎ!」って突っ込まれてしまいました。
見た目はヒルシャーがつけているような大きいのがかっこいいですが、邪魔そうなのと高そうなのが....
小さめのカンダハーのオリジナル(来期はモデルチェンジして、すこし巻きが大きくなるそうです)にするかと考え中。
輸入物はかっこいいけど工作が雑で、グローブのあたるところがすり切れるそうです。自分で加工すればいいんですけどね。

これは怪我を防止する意味でも優先度ちょい高め。

5.シンガード
これはさすがに手持ちがあるのですが、強いて言えば二つ難点があります。
一つは先日も書いたとおり、プロテクタが短いのでブーツのあたりにあたるとウェアに穴が開くこと。
もう少し下まであるとウェアが傷まなくていいなぁと思いつつも、そのぶんブーツのバックの操作はやりにくくなるのでどうしたものかと。裾をまくるのが一番なのかな?

もう一つは素材。
今使っているのはNASDAQのABS製のもの。やっぱりカーボンのものの方がポールの滑りが良くて感触はいいらしいです。ただお値段が3倍ぐらいになるのと、カーボンは「割れるときは割れます」という話があり、なかなか踏ん切れません。
贅沢な話なのでぐっと優先度が下がりますが、これももう何年も悩んでいる話。

一番の贅沢は、アームガードとシンガードをそろえてSLYTECHとかENERGIAPURAとかにしてしまうこと。ここまでくると、もうないか。

優先度低め。

6.ブーツ
今のブーツも4シーズン履いてしまいました。
滑走量が落ちているせいか、なんかこのままでもいい気もしていますが、考えてもいい時期。
本命はATOMICのRedsterなのでしょうが、ギミック満載なのとロアシェルが広いのが不安。来期はマイナーチェンジでロアシェルが少し狭くなるらしいですが、どうなんだろう。
RacetechのSTIから移行するならよっぽどラングの方が形は近いかも、と思ってみたり、一方で、スキーまでATOMICにしているのだから、ATOMICの考え方を追いかけた方が面白いか?とかいろいろ考えてしまいます。

これは優先度もふくめて、しばらくは楽しく検討という名の妄想を楽しみます。

7.バイス
私の使っているSWIXの三点式バイスは結構古くて高さが足りないので、今時のプレート付きのスキーだと下駄を履かせないとうまく固定できません。真ん中の万力部分も幅が狭いので、いまいち。作業効率をあげるために、こんな感じの背が高くて、真ん中の万力が大きいものを購入したいところ。
ただ、作業効率といっても、手持ちの数台のスキーしか面倒見ないので、毎年見送っているんですよね。
8.R>35のスキー
うーん。手が出ない。R>21の時を振り返ると、2シーズン目には履きやすいモデルが出そろっていたので、手を出すのなら来シーズンか。でも、R>27の今のスキーも大して乗ってないし。
限り無く0に近いところ。


ここまで拾いもののバイスの写真一枚って。地味すぎですね。

札幌で見つけた珍しいもの

先月札幌に旅行に行った際、初めて大倉山ジャンプ競技場と言うところに行きました。
もちろん、跳びにではなく観光です。
そこに併設されている札幌ウィンタースポーツミュージアムで、珍しいものに遭遇しました。岡部哲也さんの寄贈した、現役自体のブーツです。
当時のスキー雑誌に、赤いグランプリを履いた岡部哲也さんと、黒いグランプリを履いた木村公宣さんが写った写真が掲載されていたことを記憶していたので、間近で実物が見れて感動しました。

作ったのはスキーブーツR&Dの山本さんです。

他の寄贈品の中には、当時の市販品にサインを入れただけのものとかもありましたが、ちゃんと本物なので驚きました。

2013年3月17日日曜日

外れてしまったヘルメットのイヤーパッド

私は、BRIKOのKIMERA COMPというモデルのヘルメットを使っています。
かぶり心地もよく、色もきれいで気に入っています。それほどベタな感じじゃないのに、ライヒのレプリカモデルというのも私の中ではいい感じです。

カーボンヘルメットゆえに値段がはるので、なかなか購入の踏ん切りがつかず、型落ちで安くなるのを待ち、半値ぐらいでどうにか手に入れたのでした。

ライヒのサインが入っている(もちろん、プリント) 

ですが、店頭であまりにも寝かせたせいか、使用1年でイヤーパッドがシェルから剥がれてくるというトラブルが。


ありものの接着を塗って、乾くまでは上から挟んで固定もしてみたのですが、どうも種類が違うようでくっつかず。今シーズンはずれないように気をつけて被るというワークアラウンドで逃げました。オフにはしっかり接着したいところです。

さて、接着剤には何を使えばいいのか。


春の雪は何が滑るの?

先週でかけたマウントジーンズは、かなり暖かく、雪も溶けて水たまりがあるような条件でした。


私のスキーは、CH7でベースをベースワックス代わりに塗ったあとにロトブラシでがっつり落とし、HF8を塗ってまたもやロトブラシでがっつり落とした状態で持ち込んだのですが、久々にスキーが滑らないと思いました。

ずらさなければそれほどダメージもないので、子供と一緒に滑っているのにもかかわらず、ひたすらフルカービングでしのぐという、また大人げない滑りに少々反省。

振り返ってみると、ここ数年、
3月に滑っても何故か前日に雪が積もって冷え込んで新雪状態だった
4月に滑っても何故か冷え込んでて締まった状態だった
5月に滑っても早朝と午前だけなのでそれほど雪は悪くない状態だった
と、偶然に救われ、こんなに緩んだ雪を滑ったのは本当に久しぶりでした。

ちなみに、こんな条件になったらどんなWAXを塗るのが正解なんでしょう?




2013年3月12日火曜日

スキーブーツR&Dで作ったブーツの特徴 FAQ その1


R&Dでブーツを作っています、という話をした後によく聞かれる質問と答え。
よく聞かれる順で書いているつもりですが、数えてないので何となくです。
それと、あくまで私の回答であって、山本さんの回答ではないことにご注意ください。
そんなに外れては無いとは思いますけど、回答内容のすりあわせまではしたことがありません。

誤解の無いようにと思って書いてたら、分量が増えてしまいました。
めげずに読んでくれるとうれしいです。
もう少し続きます。


Q1. R&Dで作ったブーツの寿命は?
A1. おいしいのは2年。4年ぐらいはいける。
ブーツの寿命は何が決めるのか、というのを「素材の寿命」「経済的な理由」「本人の体型」というところで書いてみたいと思います。
いずれにせよ、「おいしいのは2年。4年ぐらいはいける。」というのは変わらないと思います。

まず、素材の寿命。
ブーツの素材はプラスチックなので確実に経年劣化します。これを踏まえてブーツの寿命は5年程度を目安にするのが最近の考え方だと思います。でも、これは壊れないで履ける範囲の目安で、素材のねばりとばねが活きてて本当においしい部分は最初の2年ぐらいじゃないか、というのがよく言われることで、私もそのような感覚です。
冬に40日+SSAWSで毎月2回ぐらい滑っていたころの記録をあさると、2年目までは特に不満はありませんでしたが、3年目の冬の途中ぐらいから、「これはもしかして...」と当時の私は思っていたようです。

次に経済的な理由。
これは何年おきにブーツを作るお金を用意できるのかってことで、これは人それぞれでしょう。私には、2年ごとにブーツをつくるというのは経済的な理由で難しいので、4年は履きたいと思っています。

本気な選手だったらもちろん毎年作り替えるでしょうし、ブーツの経年劣化に敏感な方や、滑走量が多い人なんかでも結論は違うと思います。私自身の3シーズンめいっぱい滑った1足目と8シーズン同じブーツを履いた2足目の経験からいうと、3シーズン目からそろそろ次が欲しいなぁと感じる場面はありましたが、4シーズンぐらいは実用に耐えた気がします。

その点からも、私自身という限られたサンプルではありますが、特段、R&Dのブーツの寿命が短いとは思えません。

最後は本人の体型からくる問題。
いくら足に合うように調整してもらっても、本人の体型(足型)が変わってしまえば合わなくなります。ブーツをタイトに作っていればいるほど、自分の足が変わったときには合わなくなります。
足型なんてめったに変わらないと思いきや、意外と簡単に変わってしまいます。たとえば、すごいトレーニングして筋肉の付き方が変わってしまうとか、運動不足で土踏まずのアーチが崩れてきたとか。特に後者なんて、誰にでも起こりえます。アーチが崩れれば、インソールのカーブが合わなくなるだけでなく、足の長さも長くなりますし、これにともない当たる場所もずれてしまいます。
これも人それぞれですが、私の場合、今までは4年ぐらいはどうにかなっているように思えました。



Q2. 加工のしすぎでシェルがへたるのが早いって聞いたけど?
A2. 加工の問題ではないみたいです
8年使ってくたくたになったブーツをみても、加工部分が弱くなった様子はなかった(へたりを感じるのは別の場所だった)ので、加工のしすぎで、ってことではないと思います。

それでも、R&Dのブーツを長年(2足目は8シーズンも使ってしまいました)使い続けると、たしかに最初の頃よりへたった感じはします。
これは、過去、私が履いてきたブーツよりもずっとシェルがたわんで戻るという動きをたくさんしているためだと思います。

R&Dのブーツは、ブーツの機能が発揮されるようにシェルがたわむことが織り込まれて設計されています。これにくわえて、スキーとしての運動をしっかり出来る様に作られています。
このため、私が従来履いてきてブーツと比べて、よりいっそう足を動かして、ブーツに負荷(正しい負荷ですが)がかかる滑りをしてしまうので、経年劣化が進むのだと思います。

バネも使わないで保管しておけば長持ちしますが、使って伸びたり縮んだりすれば消耗します。シェルも同じです。たとえ寿命が延びても、ブーツとしての機能が働かないとか、足を動かさない滑りをするとかは本末転倒な気がしますので、こればっかりは仕方が無い気がします。

<脱線>
外から見て安定して動いていないように見えるからといって、実際にスキーヤーが動いていないと言うことは無く、どちらかというと一生懸命動いていないと上半身や頭が止まっているようには見えません。スポーツなので、一生懸命身体を動かすのがいいと思っているので、R&Dで山本さんが動けるブーツを作る、というのは私は考えかとしても一致していて満足しています。
</脱線>



私の場合は今のブーツも含めて過去3足とも、よく踏める右足が先にへたり始めてきます。左右差が大きくなると違和感が大きいので、この時も作り直したくなります。
これらを踏まえて、A1.のとおり、おいしいのは2年、実用は4年という感じです。



Q3. シェル出しに泡がでてるようだけど、一般スキーヤー向けの作業は雑なの?
A3. あれは手抜きではなくて、わざわざ一手間加えているんだそうです
シェルを熱で変形させても、ほっとくと元に戻ってしまいます。せっかくシェルのカーブを変えるほどのチューンをしても戻ってしまってはなんにもなりません。
R&Dでは、シェルのカーブがもどらないようにするため、わざと高温であぶってシェルの表面に硬い膜を作っているのだそうです。
おかげさまで、私が作った三足のブーツでは、使っていてシェル出しが戻ったということは一度もありません。
最近は見た目にこだわる人が多いので、さらに気を遣ってきれいに仕上げているみたいです。


Q4. ブーツ全面をいじりまくるんでしょう?
A4. そんなにあちこちはいじらないと思いますよ
シェルの内側のほぼ全面がザラザラになっています。
でも、これはインナーとシェルが滑らないように加工しているだけで、形を変えた場所、という訳ではありません。
むやみやたらにいじっているわけではないようです。

Q5. 結局、足の形の悪い人のためのチューンなの?
A5. たぶんそう。
労せずして履きたいブーツに足が入り、スキーを楽しく出来るのであれば、R&Dに行く必要はないです。実際に私が見た範囲でも、本当にそういう人っているんですよね。足と滑りを見せてもらいましたが、別に大きいブーツでごまかしているわけでも無いし、滑りのレベルが低いわけでも無いのに。本当にうらやましいかぎりです。

一方、ブーツを工業製品として考えた場合、ブーツの足型にぴったりの人なんてのはなかなかいないし、普段の生活習慣や過去のスポーツ経験などで足の形が変形している人も少なくないので、足が思ったように入らない人というのはある一定数いるんだと思います。また、足型優先じゃ無いブーツの選び方をしたいとなった場合は、R&Dに相談するのも手だと思います。


Q6. 結局どこのお店がいいの?
A6. 残念ながらいい「お店」はありません
これは「ロクな店がねぇな!」と言っているのではなく、チューンをしてくれる「人」を探す必要があるという意味です。
失礼な物言いかもしれませんが、
ブーツチューンというサービス自体がまだまだ属人的で、システムとしては成熟していないと思います。
なので、
「あの有名量販店に行けば誰がやっても安心」、
「○○システムを使えばブーツチューンはばっちりだね」
というようなことはまず無いです。

ということで、評判のいいブーツチューンを聞いたら、そのチューナーの名前も押さえて、その人を捕まえるといいと思います。


Q7. ○○ってブーツチューンも有名だけどR&Dとどっちがいいの?
A7. 人それぞれです
ネットで探してもいわゆる有名ブーツチューナーが何人も出てくるわけですが、少なくともこのレベルの人たちにお願いするのであれば、そこそこの結果はでると思います。
なんせ、この人たちの客層は、自分の足とブーツに口やかましくて、普通よりスキーが上手いスキーヤーばかりなので、鍛えられ方が違います。
このレベルの人たちだともうチューナーの優劣ではなく、自分の考え方とあうのか、コミュニケーションがうまくとれるのか、という点の方が重要だと思います。ここがあえば、チューナーの実力が発揮されて満足行く結果になるんだと思います。


半分ぐらい書きました。続きます。

マルセルヒルシャーの滑り(2年前)

Worldcupで大活躍のMarcel Hirsherですが、CSCF World 2010のおまけにこんなのが載っています。World2003のMichael Von GrunigenのGS以来の盗み撮り風な映像で。


CSCFFESCTVが出しているから著作権的にも大丈夫そう。


踵乗りというか、スネが起きているというか、こんな後ろに持って行かれそうな滑りが速いなんてどうなっているの?
でも、ヒルシャーの滑りは膝が伸びててかっこいいし、膝をねじらないから私の壊れかけの膝でも真似したくなる滑りです。

ちまたで「踵に乗る」ってキーワードを時々聞くけど、こんなの言葉先行で流行られたら、暴走スキーヤーが増えそうで怖いな。

2013年3月10日日曜日

チューン 参考映像

ジュニアスキーさんのblogにチューンナップについて書かれたページがあり、目に止まりました。
参考になるのでリンクを再編集してみました。

SWIXの動画は量が多くてまだ見切れていませんが、ICE TUNE FACTORYさんの動画が特に参考になりました。

似たような音は出せているのですが、動画をみただけでもやっぱり効率、作業の速さが全然違う。もちろんできもちがうのでしょうが、そこはまだ見てないのでたぶん、すごいんだろうなぁと。
ストーンを細かくしているのは、ファイルを折るのと同じ理屈かも。早速真似しよう。

ski side edge tune

SWIXの動画

Swix How to Prepare for Tuning

Swix How to Base Edge Bevel and Sharpen

Swix How to Sidewall Preparation
ボーダーカッターでは、キャップスキーとラミネートスキーでは四角い刃を、サイドウォールのあるスキーでは丸い刃を使うことを推奨するって書いてあった。
そのあと、サンドペーパーとファイバーテックスでスムーズに仕上げろと。これはやったことが無かった。
あと、ATOMICみたいな作りをラミネートスキーって言うんだそうです。で、四角い刃でやれと。丸しかもってないぞ。

Swix How to Sidewall Bevel and Sharpen
作業のたびに刷毛を使って削りカスを落とせとのこと。
これは昔、ベラークの椎木さんが野辺山近くの宿でやっているのをみてから真似している。刷毛はユザワヤで購入した。
ガイドへのファイルの固定はクランプを2個使うことが推奨だそうです。


Swix How to Waxing & Brushing

■Prepare(準備)
まずスクレーパーを研げ。
使いやすいように道具を並べろ。
とのこと。
(まぁ、そうだよね。切れない刃物は効率悪いし、精度も出ないしね。)

■Clean Base(ベースの掃除)
古いフッ素をリムーバーを使って取り除く
(SWIXは昔からリムーバーを使う手順なんだけど、私は使ってない。
 というか低フッ素のLFではなくフッ素なしのCHをメインで使っていて、代わりにブロンズブラシかけてる。

ホットスクレイプで汚れを落として滑走面の微細な穴を開く
(ホットスクレイプはまだあたたかいうちにベースとWAXをスクレープすることをいう)

ワックスを塗ってホットスクレープするのを2回もしくは汚れがとれるまでやる
ベースワックスは、ホットスクレープした後、スチールブラシをかける
(スチールブラシほしいけど、手が出ないなぁ)

サイドウォールにはみ出たワックスをスクレーパーの端でとり、ファイバーテックスで磨け
(そうか。サイドウォールはスクレーパーでごしごしするけど、ファイバーテックスで磨いたりはしてないな。サイドウォールフィニッシュがどうたら言う前に磨かないとね)


■Final Waxing(最終WAX)
CH/LF/HF
目的にあった正しいWAXを選んで、ファイナルワックスをぬる。
これは結構普通。

■Brushing to Finish
スクレープし、ブラシをかける。
ブラシは、ブロンズ、馬毛、ナイロンの順。
たくさんさばくなら、ロトブラシを使うといい。
これも結構普通。

「大人気ないね」で、結果も出ない

雪の降らない場所へ海外赴任予定の友人と一緒に、家族でスキーに行ってきました。

ただ行ってもつまらないかと思い、友人の長女、長男+うちの娘でキッズレースにもエントリー。そして、私と友人も「保護者の部」で出場。

コースはスタート台もない緩斜面に12か13旗門ぐらいのコースで、子供も怖がらずに滑れるコースになっていました。問題は春の陽気。硫安を撒いていましたが、気温がこれだけ高いと効かないのでしょうね。コースには水が浮いて、中も外もぐしゃぐしゃでした。

うちの娘は残念ながら大差をつけられブービーに。
敗因は春スキー並みの雪質と超緩斜面のコース。
昨シーズンまでは、子供らしく爆走スキーヤーだったのですが、今シーズンは急斜面ブームのため深回りで切り上げる癖もつき、緩斜面では全然スピードに乗れません。まぁ、お父さんばっかり滑っていて娘と滑ってなかったからなぁ。
すごい悔しがっていました。でも、最近、天狗気味だったからこれで現実を知ってがんばってくれるかな。

さて、友人と出た保護者の部。
14名しかいないし、一名だけR>27のGSスキーの人はいるものの、ワンピのお父さん、お母さんはいません。
娘には、
「お父さん、(ワンピになるなんて)大人気ないね」
と言われていたけど、一緒に出た友人の
「言い訳作るのやめようぜ」
という退路を断つ発言で、フルワンピに。
しかし、結果は、、、4位。中途半端だ。


R>27のお父さんが1位。
2位から5位までは団子レースで、0.2秒縮めたら2位だったけど、もし0.1秒遅れたら5位だった。
ワンピでこの順位は情けない。反省。

2013年3月8日金曜日

うちの奥さんを上手にしたい

家族でスキーをするのはとても楽しいです。
娘もほっといている割には上手くなっているし、うちの奥さんも結婚してからスキーをはじめた割には結構上手くなりました。
ですが、そろそろパラレルターンが出来るようにしないと体力的に続けられないと思うので、本格的に教えてみようと思います。

で、参考文献。

ちょうどいいことに、Rockfaceさんのblogでカナダスキー教程が紹介されていたので、これをみてみると、なかなかいい感じではないですか。
Youtubeを検索すると何本かでてきました。
CSCFに続き、CSIAにもお世話になるとは。
とりあえず、First Trackぐらいはマスターできているので、Beginnerをマスターすることを目指して練習してきます。
いや、Intermediate、レベル高い。

First Track

Beginner Level

Intermediate Level
Advanced - Expert


サイドウォールフィニッシュ

サイドウォールに塗るワックス、ホルメンコールのサイドウォールフィニッシュを、2010年の冬にカンダハーの村上さんに勧められました。

昔ハンターマウンテンのスーパーGの草レースに出た時に、サイドウォールに垂れたホットワックスのあとがスキーを傾けるたびにすごい雪面抵抗になり、足が引っ張られるほど減速するという苦い経験をしたことがあるので、おそらくこれは効くはずだと思い、その場で購入しました。

成果を確認してから(=ライバルを出し抜いてから)、こんなのを使っていると自慢しようと思っていたのですが、実は面倒で滅多に塗っていない。
2月末のSLの練習では、雪がついてスキーが重くなってしまったが、その対策に使えるのではないかと思いつき、トップシートにも塗ってみた。果たして効果はあるのだろうか。明日、雪上で試してきます。

2013年3月6日水曜日

スキーブーツR&Dで作ったブーツの特徴 その10

「私の思うR&Dで作ったブーツの特徴などを書いてみようかと思います」の続き。

今回は実際に滑ったときの感想を昔のメモから拾って記載してみます。初回の時が一番驚いたので、そのときの話を。1998年です。15年前でスキーも今よりさらに下手だったので今見ると少し恥ずかしいメモですが。

11/1(Sun) 16:00〜18:30
ゲレンデ状況:SSAWS 上級、中級コースともにコブ斜面。雪はザラメ。
ブーツ: R&D  L10 Racing ZI  size 7.5
スキー:97/98 ロシ RNS 193cm

いやぁ、懐かしい。SSAWSです。
ロシのRNS193cmって、私が今持っているGSより長いSLですね。


感想:
舟状骨のあたりはほとんど問題ない。足は間違いなく真っ直ぐ入っている。
体重が踵にどーんと乗っかるという感じがする。
今までのブーツよりスキーの面が平らに雪面に当たっている感じる。

面でとらえているのですごくスキーが簡単になった気がしました。雪の上に立っているときの面積が増えてバランスがとりやすくなった感じです。


真ん中に乗りやすいので、ロングターンは断然楽になっている。

私はロングターンが苦手だったので、「ロングターンが簡単になった」と感激したのでした。


今まで両腿というか両膝をくっつけて滑っていたのが、気がつくとそんな意識をしないで滑れている。
山本さんが、「外反している人はエッジ角を安定させようとして無駄な動きが出やすい」と話していたのに当てはまるのか?

これは当時の考察通り、外反が解消されて動きやすくなったのと、足がまっすぐ入っているので足首を曲げ伸ばししてもエッジ角が変わらなくなったのが主な要因でしょう。3足作った今なら断言できます。


斜面が荒くても、雪面の突き上げが裁きやすい。

これは膝を絞らなくなったので、足のストロークを大きく使えるようになった結果の感覚だと思います。膝を絞ったら関節がロックされてしまいますが、両足を平行にして軽く緊張させておけば足がバネのように勝手に動きます。
山本さんのブーツにしてから、凹凸を無視してロングターンをしたりするのが楽しくなりました。昔は跳ねてしまうので凹凸のある条件を嫌っていましたが、今はたいして気にせず突っ込んでもどうにかなります。深いコブ斜面は私のテクニック的な問題で今でも苦手ですけどね。


ブーツは確実に柔らかくなっている気がする。

これは今まで考えなしに常に一番硬いブーツを履いてたのに、一つフレックスを落としたのでそう感じたと当時は思っていました。でも、足がまっすぐ入っているのでブーツのスイートスポット押せるようになってそう感じたと言う可能性もあり、今となってはよくわかりません。どちらにせよ、R&Dのブーツはよく動くように作られています。
今はいているSTI-RSも硬めのブーツですが、すごくよく動けます。

全体的にぐにゅーという感じで、パーツや関節の意識は無くなっている。

何かがカチカチっとパーツごとに動くような感覚はなく、ブーツが一体化した感じで動いたのが印象的でした。これは今のブーツも同じ。


親指が内側に締め付けられる。小指の付け根が当たる。 
小指の付け根や親指が当たるので、ボシキュウあたりに強く荷重できなかった。
2本すべってブーツを履き直すと、あたりが和らいだ気がする。(痛みに慣れただけ?)

一方、履き方が雑だったりするとしっくりこないし、ソックスも薄いのを想定しているらしく厚めのスポーツソックスとかではボリュームが合わず、しびれてしまいます。当時もハンソンのぺらぺらのソックスとか、とにかく薄いソックスを探して履いていました。今もMICOの薄いソックスを使っています。
3回作って3回とも不思議だったのは、なぜ、1回の計測だけでこれだけギリギリに合わせられるのか?か、ということ。どういう工作精度なんだろうと思わされます。


そのほか、


本当に硬い条件で滑っても平気なのか?
柔らかいブーツはSLとかでタイム出るのか?

など心配しましたが、結局は杞憂でした。
言われてみれば当たり前なのですが、スポーツなので、体が動くブーツ、動けるブーツが一番なんです。

また、このときはわかりませんでしたが、ブーツに力がシンプルに伝わるので滑りからも変な癖が無くなり、この後純粋に上達できたと思います。

その過程で、今までのいろいろな「自分なりのテクニック」とか「小技」が、実は体にあわない道具による影響をカバーするため生み出された本来不要なものだった、なんて発見もありました。

おかげさまで、写真やビデオを見比べると、このころよりも今の方がかなりうまくなっていると思います。
(10年前のビデオを見て、「こういう滑りのやついたなぁ」と苦笑いをしながらみてたら自分でした。下手だったなぁというかうまくなったなぁ、自分。)


このだらだらと書いてしまったテーマも、後は、FAQ的な話を書いておしまいにしようと思います。

2013年3月5日火曜日

スキーブーツR&Dで作ったブーツの特徴 その9

「私の思うR&Dで作ったブーツの特徴などを書いてみようかと思います」の続き。

私のブーツにどんな加工がされているのかを一部紹介するため、脚の写真とかインナーの写真とかシェルの写真とかを交えて書いてみます。

文中に出てくる、私を満足させてくれなかったプロショップの話は1998年ごろまでの話です。今では技術力も上がってもしかしたら対応してくれるところもあるかもしれません。それでも私は2008年に一回失敗していますけどね。


1.私の足
私の足は、舟状骨(写真1、赤丸部分)が出ているのと、足の外側のカーブがかかとに近いところまで膨らんでいる(写真2、赤四角部分)のがめんどうなところ。

写真1


写真2

舟状骨についは、どこのプロショップでも「これは出さないとダメだね」と必ず指摘されるのですが、なかなか満足行く結果にはなりません。
理由ははっきりわかっていて、舟状骨の下の部分(写真1、青四角部分)があたって足の内側が持ち上がり外反状態になってしまうからなんです。

でも、ここを出してほしいというと、当時のプロショップの方々は、
「ブーツのソールがねじれるかもしれないから無理」
「そんな低いところはシェルだしできない」
とか言われてがっかりでした。
中には、
「インソールで隙間を埋めれば大丈夫。ポスティングでできますよ」
とか言い出すショップもあり、このときはもうなんと言っていいのかわからないほどあきれました。
私は足が外反しないように内側を下げたいという話をしているのに、「隙間を埋めれば大丈夫」ってどういう見識なのかな?という感じです。


小指側も、小指球の脇(写真2、赤い矢印部分)は、どこのプロショップでも広げてくれるのですが、そこから踵に向けてのカーブに言及することはなく足がしびれて困っていました。フォーミングでどうにかすることがたいていでしたが。

2.R&Dでのインナーのマーキング
そんな足を持っているので、どんな風にマーキングされるのか興味がありました。

まず、親指側。舟状骨の場所にもマーキングされていますが、その下に横方向に広い範囲でマーキングされています。
最初のブーツを作ったときは、過去のプロショップで無理と言われていた部分だったので、
「そこ広げられるんですか?今まで技術的に無理だと言われてたのですが?」
とマーキング中に聞いてしまいました。もちろん答えは問題ないとのこと。
初回の時はできあがる前からこのマーキングだけでテンション上がりました。
残念ながら2回目以降は、同じ解なので感動は薄れましたが。

写真3

小指側は、小指の付け根あたりと、ここからかかと方向に向かって一番飛び出ている小指球の部分、膨らみが収まった部分の3カ所にマーキングされています。
小指球部分はともかく、その前後をこんなにひろくマーキングされるとは。
ここも、
「え?そんなに広い範囲が関係するのですか?」
と聞くと、私の足はここのカーブを作るのも面倒なところなんだそうです。

写真4

どこに手を入れなくてはいけないかという見極めも違うのだから、結果が違うのは自明だな、と思いました。

3.できあがったシェル
色が白で、最近加工もきれいになってしまったので目立ちませんが、指で触るとまったく違うカーブになっていることがわかります。

親指側
舟状骨の部分が出ているのはもちろん、その下にある肉が入るためのスペースや、外反が解消されたことによって当たってしまう足の甲を入れるためのスペース(写真5、青四角部分)が広い範囲で膨らまされています。
それと、拇指球まわりもかなり出してありました(写真5、青丸部分)。
どちらも、面で加工されていて、ピンポイントで押し出したようなものとは違う加工になっていました。
写真5

小指側
小指の付け根から、小指球からかかと方向まで新しいカーブになっています。
小指球(写真、青四角部分)は、一回りシェルのカーブが大きくなっています。
さらに、小指球からかかと方向にかけて(写真、青楕円部分)も、元のシェルとは違うカーブで広げてあります。

写真6

と、こんな加工がされていました。
履いてみると、外反も解消されて足裏はブーツソールにべったとのっかるし、小指側の痛みもありません。もちろん、ゆるいということはなく、ノーマルインナーなのにブーツからの圧に偏りもなく履けます。最初に履いたときは、適度な圧迫感に気持ちいいと思ったぐらいです。
また、こんなに大きくいじってもジオメトリというか、足の軸線(X, Y, Zの3次元で)がびたっと合っているがすごいです。ここまで正確だと、床の上でもわかるぐらいでした。


また、カント調整はニュートラル位置でした。これも聞いてみると、意外な回答が。
カント調整機能は、足が真っ直ぐ入っているのを前提に、アンダーステアとオーバーステアの調整をするためのもの。これでスネの傾きをアジャストするためのものではないと。(えぇ!そうなんだ!とびっくり)
ブーツのアッパーカフはフレアに設計されているし、普通に歩ける人なら、きちんとシェルをあわせてインソールをいれれば、カント調整でアッパーカフを傾けるなんてことはしなくていいとのこと。もっといえば、ヒンジ位置の打ち直しとかカントプレートとかも要らないそうです。

今まで苦労していた足が、こんなにべたっと入るのであれば、確かにそういうのは要らないだろうなぁと納得してしまうほどのできでした。

おまけ
シェルの内側は、親指側も小指側もざらざらに加工されています(写真7,青丸部分)。
これはシェルとインナーが滑ってしまうのを防ぐため、摩擦が大きくなるように最後に一手間加えてわざわざ加工しているんだそうです。
さすがにこの全面にわたってシェルのカーブを変えているわけではありません。
ここについての効果のほどは、比較したことがないのでよくわかりません。
もうこういうものだと思って使っています。
写真7

2013年3月3日日曜日

SLスキーのチューン

棚卸し的にやり直し。

時間がなくてなかなかやれないですが、基本的にスキーのチューニングは大好きです。

でも、手順はすっかり自己流。
高校生ぐらいの頃にはSWIXのチューニング冊子を穴が空くほど眺めてその通りにやっていたのですが、今では、自分自身でつかんだコツがあったり、たまたま同じ宿になったTCSの伊藤さんやベラークの椎木さんなどの有名な人の作業を盗み見て取り入れた手順がまざったり、さらには手抜きもまざったりしています。


最近では、富山のact sports gearさんのblogに面白い写真が紛れ込んでいるので、ここからも何かテクニックを盗み取りたい。というか、まずは一度ここにお願いして滑ってみたいと思っています。



ファイルがかかりにくくなってきたのでボーダーカットもした。
写真を撮らないときにはクルクルクルって削りかすができたのですが、ここでは控えめ。



ボーダーカットをしないと、エッジより硬いボーダーをエッジと一緒に削ることになってしまい、結果的にボーダーが削れず、柔らかいエッジだけがたくさん削れ、鈍角になってしまいます。もしくは、サイドエッジガイドでファイルの角度が固定されていれば、ボーダーの硬い部分にエッジがあたり、肝心のエッジは研げないのにファイルが痛んで切れなくなってしまいます。
ということで、サイドエッジをいじるなら、素人でもボーダーカットは必須です。
サイドウォールが柔らかい素材の昔ながらのサンドイッチのスキーであれば波目ファイルの角で削ったりもできましたが、キャップっぽい滑る素材では難しいです。やっぱり専用のボーダーカッターを使うのが簡単できれいに仕上がります。


ついでに普段はしない、マジックでのサイドエッジの削り具合をチェック


10cm間隔でマジックで印をつける


いつも通りにサイドエッジを削ると、エッジ面からマジックがきれいに消える。

ボーダーカットした部分にマジックが残っているのは、一段低くなっているからで、ボーダーカットがうまくいった証拠。
「ふふふ、俺うまいじゃん」
的な自己満足。

ボーダーカットの写真は実施の前後で差がわからないので割愛。

今回はそれほどエッジが痛んでないので、波目はとばし、単目M、単目S、ダイヤモンドファイル600番で仕上げ、としています。
フラットゲージをそっとエッジに当てて角度を確認したり、指でエッジの立ち具合とバリの状態をチェックしてエッジは完了。

やりきった

ワックスは二回塗りだけど、一応4本やりきった。

スキーのRってこうやって計算するのか

Determination of ski length and side cut radiusに、FISのルールにおけるRの算出方法が定義されているのを発見。


想像と違ったのはスキーの計測方法。
センター位置ってプリントされているセンター位置かと思いきや、一番細いところと定義されています。まぁ、プリントでごまかされたら不公平なのでこれは妥当と納得。

トップ幅はセンターをにしてトップまでの長さの80%の場所の幅、同様にテール幅も、センターをにしてテールまでの長さの90%の場所の幅と定義されています。



へー。一番広いところじゃないんだ。考えたこともなかった。
このように規定した方が、スキー開発に自由度が出るのかもしれませんね。


計算方法はなんでこうなるんだろ。あれ?

2013年3月2日土曜日

フラットを出すのは大変

今日は4本のスキーをやっつけるという壮大な目標を掲げて、まずは娘のスキーから着手。
短いスキーをやっつけて進捗したことを実感しようという作戦です。
ところが、ふとした思いつきで大変な目に遭いました。

14:23 チェック開始。
使いっぱなしでチューンナップもしてないから、かなり痛んでいます。しかも滑走面のコンケーブも目立ちます。


ここでふと、よくblogを見ているスキー日記のお店のページであるact sports gearのページを思い出しました。

ここのお店は、
スキー板が幅広い最近の新品スキーは、フラットが出ていませんので、熟練した手作業でフラット出しをします。」
と書いてあるとおり、手作業でフラット出しをしていて、blogにもその写真が時々載っています。

論理的にはいきなりストーンマシンにスキーを入れても厳密にはフラットにはならないので、本当はこのように手作業が必ず必要なのです。ところが、とにかくすごい手間がかかるので、現実的にはいきなりストーンマシンを使うお店もあるし、実はその方が多いのではと想像します。いきなりストーンマシンを使っても精度としてもそこそこですし、滑走面のフラットチェックなんてするユーザなんてまずいないですからね。という背景があるなか、act sports gearさんはこれをよそと変わらないか安いぐらいの料金でよくやるなぁと感心していました。

長い前振りになりましたが、要はこれに刺激されて、
「スキーも短いし、柔らかいエクストリューテッドベースだし、やってみるか」
と大変だとわかっていながら手を付けたわけです。
でも、わかっていたはずなのですが、これが思った以上にすごく大変。

道具が足りないというのもありますが、とにかく手順と手数が多い。

現状ではエッジが滑走面より高いのですが、私の手持ちのメタルスクレーパーではエッジは削れません。まずは単目Mファイルでベースエッジとそのきわの滑走面を削り、滑走面の一番低いところにベースエッジの高さを合わせてから滑走面をメタルスクレーパーで削ることになります。
ところが、ファイルを使っても滑走面は少しずつしか削れませんし、削りすぎの後始末も大変なので少しずつ削っていきます。やっとのことでエッジの方が低くなったら、メタルスクレーパーでは効率が上がらないので、サイドエッジガイド(金属の平らなものが手持ちにこれしかなかった)にサンドペーパーを巻き付けたもので滑走面を削ります。フラットゲージで見ながらひたすら削ります。これである程度目処が立ったと思ったら、メタルスクレーパーに持ち替えてフラットゲージを見ながら削ります。

ところが、さらに削り進むと、まだエッジの方が高くて削れなくなるので、またベースエッジと周辺ソールをファイルで削ってから滑走面を削り、サンドペーパー、メタルスクレーパー、時々フラットチェックを全部フラットになるまでひたすら繰り返します。
いやぁ、根気の要求される作業で泣きそうです。

で、がんばってフラットにしたのがこれ。

まんなかに少し隙間がありますが、ここだけへこみがすごいのでもうあきらめました。


作業前のスキー(左)と作業後のスキー(右)
左は酸化したのかベースバーンなのかエッジのきわとか白いし、ぼろぼろです。
これをがんばって一皮むいた状態にしたのが右。


黒くてきれいな面がでました。が、この時点でまだ半分。もう片方が残っています。
これを負けずにやっつけます。

最後にサンドペーパーの併用で毛羽立ったソールを相手に、ブロンズブラシ、ファイバーテックス、そしてロトブラシと持てる武器を総動員して仕上げます。

16:52 やっと両方終わりました。(これはワックスが塗ってはがしてあります)



いやぁ、やっぱり素人には滑走面のメンテナンスは無理だな。
ロトブラシなんて普通じゃない道具も使ったのに、こんな短いのに、それでも大変すぎます。
シンタードだったら手に負えないだろうし。


小さくても効果があるらしい

思いのほか、娘のスキーに手間取り、やっと二本目。
次に手間がかかりそうな自分のSLスキー。
トップフィンに赤と青の痕があった。気がつかなかったけど、こんな小さなフィンでも効果があったようだ。



手始めに、倒れたポールでささくれたトップシートをきれいにしてみた。

今日の獲物たち

やるぞ、と思ってまず並べた。
ベランダでやるには風が強いが、他に場所もなく。
ワックスだけは室内でやろうかな。


GSスキーはエッジは調整済みなのでワックスをかけるだけ。
SLスキーはエッジ+ワックス。
嫁さんのスキーはエッジ+ワックス。
娘のスキーはエッジ+ワックス。

フルコースだな。

2013年3月1日金曜日

週末はチューンする

片付けようと先週末に使ったSLスキーを見ると、エッジは残ってはいるけど、よく使う部分とそうじゃない部分でムラのある減り方をしています。柔らかいと思ったコースも表面の雪が剥がれればそこそこ硬かったようです。


やっぱりエッジはしっかり立っていないと面白くないので、次回(いつ?)に向けて週末にはチューンをしておこう。(とここに書けば、先送りできまい>自分)


ちなみに私はかなりエッジをかっちり立てる方だと思います。
エッジを立てると操作がシビアになりますが、余計な力を入れなくてもスキーに力が伝わるし、スキーの性能というか性格をはっきり感じられるので私はこっちが好き。


理想はなめらかにずれて、エッジを立てれば噛む、という当たり前な感じに仕上がること。

学生の頃は浅はかにも立っていればそれでいいと思っていましたが、やっぱりなめらかにずらせることも大事。カービングターンだってずれているわけですからね。
引っかかるエッジはスキーが難しくなるので、ストーンかダイヤで仕上げることにしています。


ベースエッジ→サイドエッジの順なのか、サイドエッジ→ベースエッジのの順なのか、という点については経験上、ベースエッジが先で、サイドが最後。

これはTCSの伊藤裕樹さんもSJ(2007年10月)の付録DVDの中でおっしゃってました。
大掃除で付録のDVDは見もしないで捨てたものがたくさんありましたが、これはなかなかよくてPCでも見れるようにしています。