2013年12月15日日曜日

スキーはスポーツ、競技スキーは競争

やっぱりスキーには「ひねり」と「上下の動き」が必要なんです。」

なんて書いたので、昔話を。

もう20年以上昔のことです。
時に、オーモットやフルセトが活躍し、ノーマルスキーでカービングをしていた時代です。
当時は、12月に見谷昌禧先生の指導を受け、2月に矢口富士郎先生の指導を受けていました。

2月の矢口先生の指導を受けていたときのことです。
宿の囲炉裏ばたで話した感じでは、当時の矢口先生は、スキーブームでわんさか訪れる下手な学生にはあまり興味もなく、地元の子供を指導してオリンピックに送り込むことにやり甲斐を感じていたようです。なので、僕らの練習でもそれほど何かを言うことはなく、大事なことだけちょっと説明し、いつもニコニコ、褒めてのばす、って感じの人でした。

とはいえ、こっちは一番大事なことを言われようが、そしてそれができいなかろうが、いろいろ試してみたい時期でもありました。
私は、体力には自信はないけど、バランス感覚には自信があるし、そこそこ器用だと思っていました。なので、それを活かして、できるだけ動きを小さくして重心移動だけでレールに乗るように滑ってみれば速いんじゃないかと思ってみました。今で言うレールターンですね。当時のスキーだって、ポジションよく乗れれば切れたんです。すごいシビアでしたが。

これで体力自慢の人に抜け駆けできたら最高だと。(あれ?昔からこの発想だな)

いろいろ考えてポールを滑ってみたところラインはきれいだし、ずれた感触はありません。
振り返るときれいなシュプールが残っています。

まさにドヤ顔して矢口先生のところにアドバイスをもらいにいきました。

が、普段ほめることしかしない矢口先生が饒舌に語り、全否定。

「そんなのただ落ちているだけで何にもよくない。
 競技スキーってのは競争なんだから、全身を使って速く滑り抜けないとだめなんだよ。
 スポーツなんだよ。休んでる方が速いってことはあり得ない。
 体中を全部使って汗をかいて降りてこなくちゃダメだ」

これにはかなりびっくり。

実は青氷の菅平でもスキーを止めるとずれだすということはよく体感していたので、それとあわせて、私は体を動かす方向でスキーを考えるようになったのでした。


さらに、矢口先生には、
「早く谷側に移動して、落ちる方向に力を入れるだよ」
とも言われましたが、当時はよくわからないまま、「はい」って答えたのはよく覚えています。
当時はできたり出来なかったりでしたが、ここ5年ぐらいでやっとわかってきた感じがします。

3 件のコメント:

s_takky さんのコメント...

矢口富士郎さんって懐かしい名前ですね
大学1、2年の時のGW合宿が小谷温泉の奥でやってた矢口先生のキャンプに混ぜてもらってのものでした。まだ滑るので精いっぱいだったのと、今だと問題になりそうな体育会的ネタの宝庫な合宿だったので技術的な記憶はないですが(^_^ゞ

s_takky さんのコメント...

そういえばR&Dユーザーでお馴染の金甚もよく「動け」とか「スキーに乗っていく」って言葉をよく使ってました。
シーズン終わりの4月とはいえまだイグザミナー引退前から言ってたけどよかったのかしら(w、今はイグザミナーは引退したからいいんだろうけど。
おかげでここ数年の準指受験組はこのキャンプで頭抱える事!、傍から見てニヨニヨ出来て面白かったです

kz さんのコメント...

s_takkyさん

おっと、まさかのリアクションでちょっとびっくり。
矢口先生、速いんですよね。
タイムレースやると、すごく速くてビビりました。

卒業後、レーシングキャンプの飲み会で話すと、矢口先生が有名人でびっくりしました。