2013年6月2日日曜日

ブーツのサイズ

久々にブーツの話。
#乱文だったので加筆修正しました(2013/06/03)



SG誌に連載されているR&Dの山本さんのコラムで、「同じ機種でもサイズが違えば、まったく違うブーツと考えたほうが良い」という話が出ていました。
これは何度か山本さんから直接お聞きした話も含めて、他にも面白い話があったので書いてみます。


ブーツの設計開発を行う場合には、設計上基準となるサイズというのが存在するそうです。
具体的にはブーツのターゲットとなる選手とかテスターがいて、そのサイズで開発を進めるのだそうです。そこでいったんの完成をみてから、各サイズへ設計を展開するのだそうです。

各サイズへの設計を展開するのは、基準サイズの相似形で作ればいいと思いきや、これがそうは簡単にはいかないのだそうです。理由は、相似形に変更できない制約がたくさんあるためだそうです。

制約の代表例は、ブーツソールと素材。

ブーツソールは、SG誌の記事にもあったとおりです。
少し補足すると、ビンディングのコバの高さが決まっているので、サイズにかかわらず同じ厚さのブーツソールが装備されます。つまり相似形には作れません。
このため、小さいブーツの場合は、全体のボリュームに対して相対的に分厚いソールがつき、大きいブーツの場合は、全体のボリュームに対して相対的に薄いソールがついてるということになります。
なので、ブーツのボリュームに対してソールが薄かったり厚かったりするので、ソールの硬さも硬めになったり柔らかめになったりとなるわけです。

次は素材。
こっちは相似形には作れます。ところが、厚さを調整しても、同じ素材を使っているので、単純な相似形では狙ったたわみ具合にならず、思ったより硬くなってしまうんだそうです。

上記に加えて、ちょっとブーツにこだわった人なら知っているように、製造コストの問題もありロアシェルは1cm刻みでハーフサイズはインソールで調整されていたり、アッパーカフは2サイズで共通だったりすることもあります。これは山本さんから直接は聞いていない私の推測ですが、製造原価も、設計に対する大きな制約なのでしょう。

ということで、実際には基準サイズをもとに、いろんな制約をふまえつつ、設計開発者の経験とか感性とかテスターのフィードバックも加えてできるだけ同じフィーリングが得られるように設計しているのだそうです。また、工業製品なので、感性だけで決まることはなく、3次元モデリングとかを利用した検算がなされて最終形になるのだそうです。

作る側の視点に立つと、ユーザの想像以上にいろいろ難しいことを考えているのだと思わされる訳であります。


さて、コラムにあったサイズ違いは別物に感じるかも、という話ですが、
「知人の意見を参考にする際にもサイズ違いを注意する必要がある」
という話もありますが、加えて言うのであれば
「自分で異なるサイズを履き比べる際にも別物だということに注意する必要がある」
ということになるのでしょう。

サイズ選びはなかなか奥が深いですね。
この、サイズが違えば別モデルとして考える、に関連する私の体験は、
スキーブーツR&Dで作ったブーツの特徴 その7
のコメント部分に書いてみました。


興味のある方はどうぞ。

5 件のコメント:

katsumune Suzuki さんのコメント...

なるほど・・・
そうですよね。

勉強になるな〜

テスターの足のサイズって
やっぱり大きいんでしょうね〜

すると、日本人の平均サイズだとブーツは総じて固め・・・

国産ブーツは日本人テスターなら?
その辺りも違ってきますねきっと・・・・

kz さんのコメント...

Katsumune Suzukiさん

26cmとか27cmあたりらしいですよ。

国産ブーツの利点は、テスターが日本人であることでしょうね。菅平でOチームの人がRの新ブーツをテストしていましたが、体格的には想像できる範囲でした。まぁ、技術力は別のスポーツかと思うくらい違いましたが。


ちなみに92mmとか95mmとか98mmというのも基準サイズでの幅だそうです。ただし、どこをはかるかは決まってないので、メーカ間では比べられないし、どうせ同一メーカ内でもどのくらい正確なのかはわかりませんので、これも雰囲気ですね。98mmよりは93mmは狭いだろう、ってぐらいで、5mm狭いかは知るよしもありません。

たっくん さんのコメント...

私もブーツのサイズをジャストを履くか、1サイズ大きいのを履くか悩みます。

本当はジャストを買って当たり出し等の修正をしたいのですが、自分にはあまりお金を掛けられず・・・
1サイズ大きいので色々と工夫して履いてます。

kz さんのコメント...

1サイズ大きくしたときに、アッパーカフが共通だとそれほど違和感がないのですが、サイズが上がってしまうとすねの上の方までブーツにおさえられてしまい別物に感じたりしますね。
大昔のラングの7シェルと8シェルでは、アッパーカフが変わるのですごい差があるように感じました。

タイトなブーツを履くことがエラいわけではないので、自分の足の収まりのいいブーツを見つけることができればそれで十分なんですけどね。

なかなか見つからなくて大変です。

katsumune Suzuki さんのコメント...

昔は、ロアシェルのフィット感が凄く気になり、
ソコを一番重要視していましたが、
※今も気になる所ではあるんですが・・・

言われる様に、
最近のブーツはむしろアッパーが気になります。
締めたとき足が捻れて入らないモノが、理想なのですが

左足を一度、骨折しているため、
デフォルトだとどうしてもねじられる感覚があるんですよね。

最近のカント調整はアッパーとロアをねじって固定できましたかね?