2014年5月31日土曜日

スラロームの基礎を考える イメトレ編 その11 連続して動く

スラロームを意識したフリースキーのイメトレとして、基礎的なターンの動作のイメージを作って行く話の続きです。

前回は、「スラロームを意識したミドルターンでは、体を止めてスキーを動かすのではなく、大回りと同じように、スキーを動かさずに自分自身の体を移動するイメージにするとしっくりくる」という話を書いたのですが、引き続きこの感覚で。

スラロームのセットを滑ることを意識した場合、リズム変化などにも対応出来るようにいろんなバリエーションのフリースキーをしていくことが重要です。
でも、その基礎から積み上げていくということであれば、まずはしっかり動きながら、フルカービングで、ミドルターンを自由に滑ることが出来るようになることが最初の目標です。

テレビで見るWorldcupのスラロームは、カービングだけでは対応出来ない細かいセットになっているので、Pivotと呼ばれるスキーを振る技術も使われています。でも、これは後回しにして、まずはフルカービングのミドルターンです。

理由は二つ。
一つは、草レースレベルだとフルカービングで滑り切れてしまうセットになっていることもあるからです。そしてもう一つは、フルカービングでの山回りの感覚がないとPivotの習得は技術的に無理があるからです。

ということで、その基礎となるフリースキーのポイントを列挙します。
文字だけだとわかりにくいので動画も見て下さい。説明は動画の中に詳しく書きました。

(1)全身を大きく使って連続して動く。止まらない。
(2)切替ではしっかり腰高のポジションになる
(3)ターン前半は傾きを作るフェーズ
(4)ターン後半は傾きを戻すフェーズ
(5)ターン前半から外足のインエッジで雪面をとらえてカービングする
(6)内足は外足の邪魔にならないように畳む
(7)内足のアウトエッジを常に雪面に着けておく

後半にポールを意識したことを書いていますが、それは動画で確認していただくとして説明は割愛。


スラロームを意識した基礎的なフリースキー

モデルとして登場している友人のKNJさんは、この動画の中で毎ターン、スキーが走るかなり完成度の高い滑りをしていますが、特別運動能力が高いわけでもなく、毎日すさまじいトレーニングをしているわけでもない、ごく普通のスポーツ好きの”おじさん”です。
そんな普通の人でもいいイメージを作ることができれば、これぐらいは滑ることができるという実例です。
カッコいい滑りをめざしちゃいましょう。

2014年5月30日金曜日

iMovie10でスローモーションができない?

追記2:自分のメモとして見返したときにわかりにくいので、結局「iMovie10でスローモーションができない?」にしました。

追記1:当初、「iMovie10はスローモーションが苦手、だけどやっぱりできるよ」というタイトルにしていましたが、苦手なわけではなく、操作がわかりにくい点があるということだったので、「iMovie10でスローモーションができない?」というタイトルに改めました。


iMovie10はスローモーションが苦手と書いたのですが、どうにも説明がつかないパターンがあるのでさらに調べてみたところ、アップルのUSのサポートコミュニティに回避策が書いてありました。つまりスローモーションの編集もできます。

iMovieを触ったことがある人にしか通用しない書きぶりですが、
「表示」→「タイムラインを折り返す」
のチェックを外すと、速度調整エディタが選択できました。
iMovieもAppleの言う
「すべてがシンプルに、直感的に使えるように設計されている」
製品だとすると、表示を切り替えると編集動作の一部だけが使えないというこの動きは、さすがにバグっぽい気がします。かなりわかりにくい仕様だと思います。

でも、これでMacに標準で付属するiMovie10を使って、最近のムービーカメラでも撮影した動画をスローモーションに編集することができます。

ということで、標準アプリとしてはやっぱり便利なので私の「iMovie推し」は継続です。

元の記載へのリンクは"All speed controls greyed out on all videos?? (iMovie 10)"を。

2014年5月29日木曜日

iMovie10はスローモーションが苦手?

追記:この記事ではMacのiMovieでスローモーションを作る場合に制約があると書きましたが、その後の調べで編集できることがわかりました。その話はこちらを参照して下さい。

追記2:さらに調べると、H.264かどうかは関係なくて、単純に「タイムラインを折り返す」にチェックを入れていると速度調整エディタが利用できないだけ、ということでした。事実と異なる部分を横線を入れてあります。


私は、スキーのイメトレのネタ用の動画を作るのに、iMovie10というMacに標準で付属している動画編集ソフトを利用しています。
動画編集ソフトにはAdobe Premiereを筆頭に、より高度で有名な(そして高価格な)製品があるのですが、スキーのイメトレビデオを編集するぐらいの用途だと、この無料のiMovie10は十分働いてくれています。
そしてその便利さに感動した私は「iMovie推し」になっています。

ところが最近、スローモーションに出来る動画とできない動画あることに気がつきました。

追記
結局これは、「タイムラインを折り返す」を有効にしているか否かだけでした。チェックを外せばどれでも編集できるようです。

分類すると、
・DVDからリッピングした動画はOK
・miniDVカメラで撮影した動画はOK
・PanasonicやSONYの最近のカメラで撮影した動画はNG
となります。

むむむっと調べると圧縮方式にH.264というものが使われていると、そのままでは速度調整が出来ないことがわかりました。つまり今時店頭で売っているムービーカメラで取った素材はiMovie10単体ではスローには出来ないということになります。

さらに調べると、他のソフトを組み合わせたり、iMovie9という一つ前のバージョンのソフトを使うと、若干処理間が余計にかかりますが編集できることがわかりました。

とはいうものの、スキーの動画を編集するだけなら、スローモーションは再生時にコマ送りにする手もあるので、それほど深刻な問題でもありません。

iMovie10でも、
・欲しい部分を「切り取ったり」、「つなげたり」できます。
・それから「サイズを調整指摘リトルして切り取る(拡大)こと」もできます。
・「フリーズフレーム(ストップモーション)」もできます。
・「サイドバイサイド(二つの動画を横に並べて表示すること)」もできます。
・字幕をつけたりもできます。(フォントの種類とサイズはなんか言うこと聞かないけど)
・最近のカメラで撮った動画(H.264)以外は、スローモーションに加工できます。
と基本的なことはもちろん、他にもいろいろできます。

ということで、ちょっとできないことはあるけど引き続き「iMovie推し」は継続です。


以上、「なんでスローにできない動画があるのか」と「その対策」がわかってすっきりした私でした。

2014年5月28日水曜日

マニアックな近所のアルペン

以前にも「近所のアルペンの少しおかしな品揃え」として書きましたが、我が家の近所にあるアルペン練馬関町店は、青梅街道沿いとはいえ練馬の住宅街の中にあるにも関わらず、かなりマニアックな品揃えです。

なんでもアルペン競技に詳しい店員さんがいるらしく、ここにそれなりものを集めているのだと、去年参加した試乗会でアルペンの方にお聞きしました。ということで、「おかしな品揃え」ではなく、狙った「マニアックな品揃え」のようです。

前回は、ATOMIC V.A.R 1018があったり、LookのP18がごろごろしていたりしていましたが、最近でもATOMIC R>30が置いてあったり、LookのP18がまだごろごろしていてるとか、ドーベルマンのWorldcupの方(選手用の細いヤツ)があったりなどやってくれています。

あとは、地味にチューンナップ用品が手厚く在庫されていたりして、我が家から神田に行く交通費を考えるとほぼ同額な感じでした。

そして今回目についたのはコレ。BOOSTERです。
もうレーシングな客でなければ買わないようなBOOSTERですが、さらによく見ると、一番硬いWorldcupグレードの製品が。。。
こんなものが練馬の片隅で売られているとは。
ほんとあなどれない感じです。

ちなみに予約の時期に注文すれば選手用でも何でもきっちり取り寄せてくれるそうです。
ご近所の方はぜひ一度のぞいてみてはどうでしょうか。


2014年5月27日火曜日

ロードバイク整備計画

とりあえず、年代物のロードバイクをリフレッシュして活用することを決意。

いろいろ妄想してリフレッシュの範囲を決めました。

私のバイクにはシマノの105がついているのですが、かなり年代物。
105でもST 1050系。一年も経たないうちにフルモデルチェンジしてかっこ良くなったのにはがっかりしました。なので、面構えとかシフトの感触とか全然違うんですよね。
それに、リア用のコントロールレバーは故障したときに交換部品が手に入らなくてTIAGRAに入れ替えられちゃっています。これは親指シフトなんですが、いまだに慣れない。毎回一回目のシフトチェンジでは勘違いで空振りします。つまり好きじゃないですよねぇ。

しかし、交換しようにもこんな年代物の部品はデッドストックか中古を探す以外に入手手段がないです。

①コンポ交換しちゃう?
「もういっそのこと6800系の最新のULTEGRAに載せ変えちゃう?」
MavicのHELIUMを普段使いにしちゃえば、ホイールとハブは省略して、、うーん10万円越えぐらい?


うーん。これはなし!
予想より安い感じがしましたが、主はスキーでバイクは従なのでこの出費はなし。

②車体ごといっちゃう?
車体が古いのに最新コンポつけてもねぇと思ったところで、目に飛び込んできたのはフレンド商会に展示されているキャノンデールの完成車。すげー。25万でULTEGRAつきじゃん。


うーん。これもなし!
昔じゃ考えられないと一人興奮しましたが、主はスキーでバイクは従なのでこの出費はなし。

よし。予算をしぼって考えよう。

③シューズかな?
今のシューズはこれまた15年前に購入したシマノのもので、
「小さいかな?と思うサイズがいいんだよ。つま先とか触った感じだとコレがベスト」
とショップ店員に言われて選んだもの。
スキーの常識では考えられない選び方に首をかしげながら使ってみた当時の感想は、
「自転車のシューズの文化は、足型もフィッティングの考え方も、スキーブーツに対して20年ぐらい遅れているな」
というものでした。
自転車は素人に毛が生えた程度ですが、スキーブーツマニアとしては、今振り返ってもそうだと思います。結局文句をいいながら痛いのを我慢しながら使っていたのですが、もうこれは買い替えたい。
シューズが2万円ぐらいでそこそこいいのがあるみたいだし。これはまじめに考えよう。

ちなみに今はビンディングペダルに普通の靴の組み合わせで乗っています。

④ペダルは交換したい
ビンディングペダルは使っているのですが、なぜかMTB用の小さいクリートと小さいペダルがセットされています。疲れてくると足裏が痛くなるので、ロードの人が使っているクリートのでかいSPDにしたいところ。
105のカーボンでも1万円ぐらいだし、そのしたのグレードだと6千円ぐらいからあるし。
プチリフレッシュとしては狙い目だな。

⑤ワイヤー類、消耗品一式
実はこれはときどき購入した店で分解掃除してもらっているので今回はパス。


ということで、シューズとペダルが狙い目です。

タイムを競う訳でもないし、サイズはオーダーメイドだけあって今でも気持ちいいほど体になじんでいるので、これぐらいでちょうどいいかと。

え。チューブラーってこんなにマイナーなの?

あまりに唐突ではありますが自転車の話、しかもタイヤの話です。

ぎょーさんのblogで自転車の話を読み、私もこのオフに乗らなくてはと一念発起。

もう何年もお買い物用になっている私の古いロードレーサー(1998年購入。8spの105。今は11spなんですね)を、ロードレーサーらしく使おうかと思案し、まずはお掃除から。

ディレイラーまわりやチェーンの汚れを落として、トリフローを吹きます。一応フレーム磨いてあげるか。そういえば、決戦用に買ったMavic のHELIUMがまだ総走行距離300kmもいっていないまま押し入れで眠っている。
「もったいなから、これも使っちゃおう。」
と思ったら、さすがに15年ぐらい前のタイヤはさすがに使い物になりません。

と、ここで調べて気がついたのですが、チューブラータイヤって少数派というか、絶滅しそうな状況なんですね。阿佐ヶ谷にあるフレンド商会でみても在庫はvittoriaとpanaracerの練習用が1種類ずつと、continetalが1種類あるだけでした。

しかも、15年前のタイヤはTUFOの19mmと細いタイプなのですが、これももうないのかな?TUFOのページを見ても21mmまでしかない。
(店になかったのは本当ですが、TUFOのページには19mmのタイヤが当時同じ製品名(JET SPECIAL)でありました。)

とはいえホイールを買い直す気はないので、とりあえず在庫のvittoriaのrally(黒)を購入してきました。

ほんとは赤とか黄色のかっこいいタイヤが欲しかったなぁ。

2014年5月24日土曜日

スラロームの基礎を考える イメトレ編 その10 どこを動かすのか

スラロームの基礎を考える イメトレ編 その9 スラロームはショートターン?」では、ショートターンではなく、ミドルターンでイメージを作るべき、という話を書きました。

さらに、ミドルターンで意識すべきことを書いていこうと思います。

本当は自分の滑りで説明したいのですが、友人のKNJさんの滑りの動画があまりに説明するのにちょうどいい素材なので、これを使います。
友人の会心の滑りのあら探しを行い、もとい、いいところを再確認することにもなるので、彼のイメージを定着化するお手伝いにもなるかと思い借用に踏み切りました。

さて、ここからが本題。
前回も少し書きましたが、ワールドカップレーサーの滑りを見ると、すごい速さで足が左右に動いているように見えます。しかし、
「滑っている本人は本当に左右に足を振り出している意識なのだろうか?」
という疑問が昔からありました。

つまり、
こういう「上体を中心に左右に足を振り出している」イメージではなく、


「スキーを基準に身体を移動する」イメージの方が、 ポールを滑るときの動作と馴染むのでは?ということです。



ターンの軌道とあわせてこんなイメージです。(上の図の赤い線を斜めに倒しています。)


つまり、左ターンの山回りの頂点を過ぎたあたり、(スラロームで逆手でアタックした直後ぐらい)から、右ターンに切り替える際、
「スキーは動かさずに(A)の場所にある重心を、(B)の場所へ移動する」
ということをイメージします。

このイメージに切り替えた頃(SLスキーが200cmの時代ですが)から、格段にスラロームのタイムがよくなりました。

でも、よく考えると当たり前なのですが、イメトレ段階で両者は情報量が全然違います。
「上体を中心に左右に足を振り出している」イメージは平面的です。前後のイメージや、斜面を上から下に滑っていくイメージともリンクしにくいです。
しかし、「スキーを基準に身体を移動する」では、進行方向へ移動とターンフェーズにあわせて動きのイメージがあり、斜面の上から下に降りていくイメージとリンクさせやすいです。

ということで、スラロームを意識したミドルターンでは、体を止めてスキーを動かすのではなく、大回りと同じように、スキーを動かさずに自分自身の体を移動するイメージにするとしっくりくると思います。

「これってなかなか鋭い発見だから、ナイショだな」
とか思っていたのですが、伊藤知之さんがblog(伊藤知之のスキー通信)で、同じ発想でより高度に分析されいるのをみて、出し惜しみするのも恥ずかしくなり、blogに書いてしまいました。

KNJさんの滑りを利用したイメトレの解説はまだまだ続きます。次回は動画を使う予定。

スラロームの基礎を考える イメトレ編 その9 スラロームはショートターン?

イメトレの中身を話す前に、何をどうやって見るべきかの話を長々と書いてきました。
やっと中身の話です。

まずは、当然かもしれませんが、最初の一歩として、この問いからスタートです。

「スラロームを構成するのはショートターンなのでしょうか?」

こんな設問をもうけるのですから、答えはもちろんNoなのです。
まずは、この湯浅直樹選手の動画をみてください。

Youtube「20100223101947.m2ts湯浅直樹 菅平」より


すばやく両足が左右に素早く振られていて、リズムだけをみると速く鋭く滑っておりショートターンのようですが、滑走ラインに着目すると1ターンずつしっかりターン弧が描かれていることがわかります。

ショートターンという単語も未定義なので恐縮ではありますが、この言葉は非常に怪しい言葉です。というのも、
「ショートターンをしてください」
とお願いすると、たいていのスキーヤーがセカセカとリズムばかり速くしようとして雑な滑りになりがちです。

また、湯浅選手のような速く鋭い動きも、実はたわませたスキーの反動で素早く動いているので、ターン弧を作らずセカセカと雑にスキーを振り回しても反動が小さいので、本人が思うほどスキーは速く動きません。そしてこんな雑な滑りをしても上達しません。

なので、速く動くことよりも、まずはずらさずターン弧をつなげ、スキーをたわませて滑ることが出来るようになることを身につける必要があります。

そう思ってワールドカップレーサーのスラローム向けのフリースキーを見ると、ターン弧をしっかりと作ったミドルターンになっていることがわかると思います。まず、イメージするべきはこの動きです。

CSCF World2012のSLのフリースキー部分



iMovieで拡大してみた

豆粒を拡大。

ビデオが残念過ぎだったものを拡大したら、思った以上に内容が確認できて満足です。

滑り自体は、このビデオの手前で大失敗したものの途中から狙ったラインに乗れていい感触だったもの。結果も2本目だけで見れば7位ぐらい。
もっと練習してレベルをあげたいところですが、自分としてはなかなか納得の滑り。


ゴール前まで拡大しましたが、後半は拡大してももう見えませんでした。



とはいえ、元ネタはコレ、スタート横で置き撮りした動画ですから。
拡大の威力も中々です。



このコースで置いてとるなら下からだな。きっと。

案外、簡単な動画の拡大編集

時々、三脚をたてて自分の滑りを置き撮りするのですが、昔撮ったものの中には、撮影範囲を欲張りすぎて自分が豆粒みたいになったものがいくつかあります。
「結構いい滑りだったはずなのに」「静止画みたいに簡単に拡大できればな」と残念に思っていたのですが、なんとmacのiMovieで簡単に拡大できることを最近知りました。
例えばこの動画。
元の動画は画面の端を滑っていますが、こんな風に拡大できます。
さらにもう一手間かけてシーンを分割すれば、見切れることもなく、追いかけているように編集できます。


でも拡大編集にもデメリットがあり万能ではありません。
見ていただいた通り、あんまり拡大すると画面が粗くなります。
また、編集するまでは滑りが確認できないのでフィードバックが遅れます。
なので、撮影時に上手く撮れるように工夫することが一番便利ですね。
それらな滑った直後にカメラで再生してわかりますし。

とはいえ、撮ってしまった豆粒の救済にはありがたいです。
長くなったので、iMovieの操作方法は別エントリで。

2014年5月21日水曜日

SIEGERの裏面のDeeper

Ka'TuneのKatsumune Suzukiさんにもコメントをいただいた通り、SIEGERの裏にはDeeperがついてます。
佐々木明のシュプールが見たい。


2014年5月20日火曜日

スラロームの基礎を考える イメトレ編 その8 どうやって見るのか

ここまで、イメトレの見る対象を書いてきましたが、今度はそれをどうやってみるかという話です。

簡単にまとめてしまうと、
「直接見る」機会を大事にしましょう。
「動画で見る」ことを活用しましょう。
「1枚写真や分解写真で見るのはおすすめしない」
と言う話。

(1)直接見る
最近、Youtubeなんかも浸透したので動画でみるのが手軽で当たり前になっていますが、本当はレベルの高い人の滑りを実際にゲレンデで直接見るのが一番いいです。

動画でみるとなぜか簡単そうに見えて、記憶に定着しにくいです。
でも、実際に見るのと、動画で見るのとでは情報量が違います。
動画では読み取りきれない斜度やスピード感、斜面の状況、雪質、ターン弧の大きさ、風きり音などが具体的にわかり、その分、
「まさかここでもこう滑るのか!」
とか
「この条件でもあそこまでできるんだ」
という驚きと感動があります。

この感動とセットでイメージを頭に焼き付けると、間違いなくレベルアップします。

(2)動画で見る
直接見ることに比べて情報量は落ちますが、動画の良さは手軽さです。
動画ではいつでも(雪のない夏でも)、どこでも(パソコンやスマホでも)、繰り返し見ることが強みです。さらに、コマ送りでじっくり見ることができるうえ、直接みることができない人の滑り、例えばワールドカップレーサーの滑りや海外のデモンストレーター(スキー教師?)の滑りなども見ることができます。

注意すべき点は、2つ。
1つは、動画の中の斜面は、実際の斜面より斜度を緩く感じること。
もう1つは、動画の中の滑走スピードは、実際の感覚よりかなり遅く見えること。

これに気がつかないと、
「急斜面向けのテクニックを斜度の緩いところで使う癖がついて、緩斜面で遅くなる」
とか、
「滑走スピードが低いのに、やたらたくさん傾きたくなる」
なんてことになりがちです。

そこさえ注意すれば、動画でのイメトレ効果は絶大です。これを活用しない手はありません。

(3)1枚写真や分解写真で見るのはおすすめしない
1枚きりの写真は、私の「奇跡の一枚」を例にあげるまでもなく、記念写真にはなりますが、イメトレの材料としてはほとんど価値がありません。
カッコいいフォームの写真があっても、ものによっては谷回りなのか山回りなのかすらわからないです。

また、分解写真も解読が難しいのでほとんど価値がないです。
特に雑誌に掲載されている分解写真ほどわからないものはないです。全コマ抜けなく並べられているのかすらわかりませんし、並べ方、写真の配置による印象が強すぎて読み違いをしやすいです。また、動画以上に斜度やスピードはわかりません。

スキーの運動は途切れることなく連続しているのに、写真のカッコいい1コマにとらわれ、動きがない決めポーズを作るイメージになりやすいこともマイナスです。

情報が無かった時代には、スキー雑誌の分解写真はお宝だったし、私も食い入る様に見ました。ですがYoutubeすらもある今となっては時代遅れであることは否めません。スキー雑誌もそれをわかっているからDVDを付録で付けるのでしょう。

ということで、写真はblogアップ用とか、雑誌記事を見ても「ヒルシャーかっこいい!」って楽しむぐらいに割り切るのが現実的ですね。

フリースキーのイメトレ動画

またまたYoutubeでみつけたフリースキーのわかりやすい動画。
イタリア語はさっぱりわかりませんが、ホワイトボードの図や滑りを見ると言いたいことはだいたいわかる感じです。


Corso di sci - Check Point 05/2013 - Da cono a cono


ちょうどこの扉になっている5:25の補助線は、自分の図と同じで、ちょっと嬉しい。
みんな同じことを考えるんですね。

2年前ぐらいにblogに載せた図


Corso di sci - Check Point 01/2014 - Sterzi o Conduci?


レールターン、スライドターン、ベーシックなパラレル、積極的に谷に身体をいれていくパラレルが順にでてきてわかりやすいです。

カメラアングルもわかりやすくていいです。たぶん、動画の作成目的が明確だからなんでしょうね。

スラロームの基礎を考える イメトレ編 その7 「自分と比較できる身近なエキスパートの滑り」を見る

イメトレの話の続きで、見るべき素材として分類した3種類「ワールドカップレーサーの滑り」「自分の滑り」そして「自分と比較できる身近なエキスパートの滑り」のうち、最後の「自分と比較できる身近なエキスパートの滑り」について書いて行きます。

以前に書いたとおり、自分の滑り同じコースを滑ってくれる「身近なエキスパート」と比較すると、より具体的にギャップが明らかになり、上達を加速するイメージの具体化が進みます。
ビデオで普通に見比べるだけでもよいですし、Macに標準でついてくる動画編集ソフト、iMovieでも横に並べるぐらいの編集は簡単にできますので、こんな動画を作ってもいいと思います。

突きつけられた現実に心が折れそうですが(笑)、課題はしっかり見えてきます。


比較用の動画
Mac Book Airと付属のiMovieで編集

もちろん、私の滑りの善し悪しじゃなくて、「比較するといろいろわかる」という部分を見て下さいね。


2014年5月18日日曜日

CSIAのお手本ビデオ(Technical Reference)

「目標となるスキー技術」と「目標にたどり着くための道筋(練習方法)」について、大きく大別してこんな2つの内容が教程に書かれていることを期待しています。これらはまぜこぜにせずに分けて整理することがわかりやすさのためのポイントだと思います。

と書いた後、Youtubeをつらつらと眺めていたら、CSIAのビデオに「目標となるスキー技術」だけを抜き取ったものを見つけたので貼っておきます。


CSIA Technical Reference

SAJの教程に期待するもの

友人であるKNJさんがまとめた「未だに「内脚主導」や「自然で楽なスキー」にもいいところがあったなどという人がいる理由」を読みつつ、スキー教程に期待することを好き放題に書いてみます。

スキー教程なるものの役割が、初心者を上級者に導く物だと考えた場合、そこにはスキーの技術的なゴールとそこに至る筋道を明解に示ししてほしいです。すなわち、「目標となるスキー技術」と「目標にたどり着くための道筋(練習方法)」の二つです。

「目標となるスキー技術」
教程に書くべき、「目標となるスキー技術」は、スキーの基礎となる技術とするべきでしょう。
ここでいう基礎は、「基礎スキー」をさす固有名詞ではなく、バックカントリーとかフリースタイルやクロスやモーグルやアルペンなどを応用として捕らえた場合、これらどれにでもつながる土台となるようなベーシックな技術のあつまりをさします。これを「スキーの基礎」と表現しました。どのような応用にも通じる強固な基礎技術であれば、そういった応用を目指さない人も含めたあらゆる人に役に立つはずです。これに異論のある方はいないと思います。

この土台となる基礎となる技術がどんなものなのかを教程には明解に示してもらいたいです。

となると、ここにはSAJオリジナルの「○○理論」などが出てくる余地はありません。
なぜなら同じ物理法則に支配された地球の雪面の上で、同じような道具を使って滑っているのですから、日本でだけ特別なことが必要になることはありません。応用部分のごくごく先鋭的な部分を除けば、スキーの技術は全世界共通です。

もちろん変化も緩やかで1,2年程度では変わりません。10年単位ぐらいで振り返ったときに変化がやっと見える程度のはずです。


「目標にたどり着くための道筋(練習方法)」
「目標にたどり着くための道筋(練習方法)」は、「目標となるスキー技術」を身につけるためにはどんな練習を積み上げていけばいいのか、その指導方法を見せるところです。

ここは、物理法則に縛られたスキー技術と違って、指導方法論なので個性の表れる部分です。
日本人のレジャーの特性(短期宿泊型や日帰りがおおい)や客層(シニアもいればジュニアもいる)を反映したSAJオリジナルの方法論がまとめられていたりすると読む側も興味がつきません。

たとえば、各地のスクールでの工夫やどこかの大学で研究した成果をもとに、それぞれ個別の方法論があってもおかしくないですし、数年ごとに現場ノウハウを吸い上げて工夫が反映されたりするのなら定期的な改訂も有意義だと思います。

スキーの楽しさを実感しながら、効率よく上達する方法が書かれていることが望まれ、まさに教程執筆者の手腕が問われるところです。
しかし、これがないとすると逆にお寒い感じです。


と、大別してこんな2つの内容が教程に書かれていることを期待しています。
これらはまぜこぜにせずに、分けて整理することがわかりやすさのためのポイントだと思います。


たまに読む基礎スキーの雑誌記事は、「目標となるスキー技術」と「目標にたどり着くための道筋(練習方法)」の二つが混ざっている物が散見され、残念な感じです。もちろん、そんな整理のついていない記事の内容は記憶にも残りません。

また、現場の教師がわかりやすく大袈裟に動いて見本を示すことはよいとは思うのですが、習っている側(特に指導員検定や準指導員検定の受検者以外の人)までもが「谷回りを長く見せる」などの「演技」をするのはおかしいですよね。だって、教えている側は演技を真似してほしいわけじゃないのですから。

でも、「演技」が常態化しているため、レッスンを受けているスキーヤーからは本当の目指すべき技術が見えなくなっているとも言えます。なので、「目標とするスキー技術」を実技で見せる際には、「演技」なんて抜きにシンプルに滑っている様子を普段は見せてほしいです。
「演技」はここぞという時に切り札として出さないと効果がありませんよね。

そういう意味で、カナダのCSCF World20xxシリーズは秀逸です。レーサーが丁寧に基礎練習している風景のうち、教科書となり得るもの(カメラアングル的にわかりやすく撮れた、というのもあると思います)を抜き取ってまとめているので。

SAJの教程でも「演技抜き」のシンプルな滑りをまとめた教材を作ってほしいところです。

2014年5月17日土曜日

レガースのサイズ

カンダハーでカーボンレガースをいろいろ見せていただいた。
カーボンレガースは高いけど、ポールを弾いてくれるのでSLで使うと気持ちいい。

今年こそほしいなぁと(アームプロテクタが先だけど)、冷やかし半分見ていたところ、ヒルシャーも使うenergiapuraのレガースの在庫が。


足に当ててみると、なんと。

長すぎる............

足は短いけど、これはでかい。

上に(膝に)あわせると足の甲に刺さる。
下にあわせると、膝上に10cm近くはみ出る。

どんな背の高い人、足の長い人が使うんだろう?

モデルの共通化?

一昔前にスキーのブランド統合が行われましたが、ここ数年は選手用のマテリアルでモデルの共通化が進んでるように見えます。

完全には同じじゃないにしても、同系統で派生モデル?という感じ。

スキーだとこのあたり。
ロシニョールとディナスター
アトミックとサロモン
そして
ノルディカとブリザード

三っ目はちょっと意外でした。

ブーツだとこのあたり。
ラングとロシニョール
ノルディカとテクニカ

市販されてる選手用だとアトミックとサロモンは別物ですが、たくさんある選手用のタイプのなかには同じものもあるみたいですね。LAB-X6はRaceTechそっくりでしたし。

開発費の削減なのか、カービングスキー以降、似た系統のものが求められているのか?

SIEGERもらってきました

スキー雑誌の付録についてくるのは知ってるのですが、本誌がつまらないので買わずにICIでもらってきました。

2014年5月15日木曜日

カッコいい ドルフィンターン

GSやSLむけのいいフリースキーのビデオがないかと探していて全く違うものに目を奪われました。

さがしてた目的と違うけどカッコいい。

まずはフラットな緩斜面でこれできるかな。





2014年5月12日月曜日

スラロームの基礎を考える イメトレ編 その6 自分の滑りの撮り方

まだ方法の話ばかりで、中身の話がなくてさみしいところ。
でも、方法を共有するのも面白いのではと思って書き始めたのでこれをもう少し続けます。

自分の滑りを把握するための撮り方の話を。
私の滑りの善し悪しじゃなくて、カメラへの写り具合を見て下さいね。

三脚を立ててカメラを固定すると、ズームは出来ませんがぶれがないのでわかりやすい絵が取れます。ただ、だんだん小さくなってしまいます。
それでも、どのラインを通るのかあらかじめあたりをつけたり、どの辺に注目して撮るのか、などあらかじめ決めておけば結構いい動画が取れます。
これも三脚にカメラを置いて放置して撮った物。盗難がちょっと怖いですが。


上からや下からでズームを調整しながら撮ってもらうのはわかりやすい絵が取れますが、撮影自体がなかなか難しいので、撮影テクを磨く練習が必要です。これはコーチに撮っていただいているのですが、かなり上手い方です。こんなに上手にはなかなか撮れません。
本当にこういう絵が撮りたかったらファインダーが必要ですね。液晶画面は雪上では役に立たないので。



GoProは面白いのですが、広角レンズなのでこれをどうとるかですね。
少なくとも自分の頭に乗せた映像は、私にとってはあまり意味がないです。
これはYoutbueでの拾いものです。
ライン取りとか、頭の位置がどこにあるのか、ポールにアタックするタイミングなんかは参考になりますが、滑りの基本はわかりません。


同じGoProでも追いかけて撮ってもらった映像はいろいろわかります。
ただ、やっぱり広角なのでどれくらい深回りをしているのか浅回りをしているのかは目印の無いフリースキーだとわかりにくいかも。

GoProがなくてもスマホの動画撮影を使っても追いかけて撮るのは出来たりします。
撮るのに夢中で誰かと衝突したり、スマホを落としたりしないように注意しましょう。
私も一回ひやっとしました。

いずれにせよ、アップにしすぎた物はわかりにくいです。
ターンフェーズのどこにいて、どんな操作をしているのかがわかるぐらいじゃないと技術分析的には意味がありません。



いろいろ工夫してまずは自分を把握しましょう。

スラロームの基礎を考える イメトレ編 その5 「自分の滑り」を見る

イメトレの話の続きで、見るべき素材として分類した3種類「ワールドカップレーサーの滑り」「自分の滑り」そして「自分と比較できる身近なエキスパートの滑り」のうち、「自分の滑り」について書いて行きます。

「ワールドカップレーサーの滑り」をお手本にして、自分の滑りを比較し、出来ている部分と出来ていない部分をより分け、出来ていないところを直していけば手っ取り早く上手くなれます。要はFit&Gap分析をして対策を練るわけです。

ということで、まずは自分を知るために「自分の滑り」をビデオに収めて下さい。
そして、初めて撮影してもらったビデオを見るときは、心の準備もして下さい。
見慣れているのはYoutubeや雑誌のDVDに写っているデモぐらいだと思いますが、そういう人は往々にして、
「少しは落ちるけど、自分もそれぐらい滑れるんじゃないか」
と勝手に思い込んだりしがちです。
なので、初めて撮影してもらった自分を動画でみると、スラムダンクの花道なみに、
 「これは自分ではない」
と本気で思うはず。
でも、ビデオカメラは残酷なまでに客観的な事実を記録してくれる機械であり、これが現実です。
安西先生の
「下手糞の上級者への道のりは己が下手さを知りて一歩目」
という台詞をかみしめて立ち向かいましょう。

ただ、ビデオに撮影されることに慣れていないと、撮影される緊張でいろいろ失敗します。この失敗をしている内は「自分はもっとうまいはず」という現実逃避もしがちです。なので、たくさん撮ってもらってビデオ撮影自体に慣れてしまいましょう。

また、せっかく撮ってもらうのですから、ビデオを撮ってもらうときには明確に一つのテーマを持って滑ることが失敗ビデオを避けるコツです。

たとえば、
・ミドルターンで、ターン弧一定でずっと滑る。
・4ターン深回り、4ターン浅回りの繰り返し。
・前傾に深くとる。
・ウェーブにあわせてラインをとる
・ウェーブを無視してラインをとる
・ストックをしっかりつく
などなど。

こうすると、ビデオを見たときに、ああすればよかったこうすればよかったというものは格段に減ります。
さらに、自分が何をやりたくて滑ったのかがわかった方が、ビデオを見てフィードバックされる情報量も増えます(手を上げて滑ったつもりだけどこんなに低いんだ、とか)し、ワンパターンに滑っているよりもこれはうまくいく、これはダメだ、といろんなバリエーションでの状態がわかります。

また、イメトレしたビデオと比較したいので、自分がお手本にしたビデオと同じような斜面で同じようなターン弧で同じようなテーマで滑った方がわかりやすいですね。

ただ撮っただけでも効果のあるビデオですが、ちょっと工夫するとさらに効果が上がります。

2014年5月11日日曜日

肉離れの後始末

こんな顛末で怪我をしたふくらはぎの肉離れですが、4月の診察では完治の扱いになり、今後の通院が不要と診断されました。
しかし、リハビリも適当にすごしていたので、怖くてなかなか運動もできません。
「ふくらはぎの中にまだ硬い部分が残っていて、そこに力が掛かると痛いです。」
と、3月に書いたとおりの状態で、犬の散歩以上の運動ができていません。

そんななか、怪我をかばって体中バリバリだったので、脹ら脛をもまなければいいだろうと、長年通っている小守スポーツマッサージへ。

そしていつものYトレーナの方に肉離れの話をすると、
「あ〜、これですね。脹ら脛の中にあるのがわかります」
と患部を触りながら、いろいろチェックしている様子。
そして、
「もう揉んでもいい感触ですし、放置しすぎですね。動かさない時間が長すぎて余計なところが癒着しちゃってます。
 このまま運動すると、この硬いところの隣を痛めてしまうんですよねぇ。
 固まっているところをほぐすのと、癒着したところを剥がしていきますよ。
 痛いので覚悟して下さい」
とのこと。
いつもがっつりハードに揉んでもらっているのですがなかなか「痛いので」なんて言わないYトレーナがそんなことを言うだけあって、ホントに痛かったです。

その他の部位も含めて90分たっぷり悶絶してきた甲斐もあり、脹ら脛は違和感が小さくなって自分の足のような感覚が戻ってきはじめました。あと、2,3度行けば運動も出来そうです。

スラロームの基礎を考える イメトレ編 その4 「シフリン」

「今見るならミカエラ・シフリンの練習の滑り」と書いたので、youtubeからシフリンの滑りの中でもわかりやすそうな物を探してみました。
ショートカービングスキーの出現以降、GSとSLはスキーの長さが違うだけで、基本的な動きとして同じなのでこんな動画も参考になりますね。


滑り始めは、レールターン風にエッジングだけでターンを作り、だんだんと自分から腰を内側に入れて傾きを強くしている様に見えます。
見るべきは、
背中の角度で、 起き上がることがなく一定なところ。
胸を谷向きへ維持しているところ。
ターンの切り替え部分ではしっかり両足を伸ばして立って、腰高にリセットしているところ。
あたりじゃないでしょうか。
特に、ダブルストック(double pole platって言うんですね。植えるってこと?)は、胸の向きを意識するためにやっている物と思います。

こういう動きの小さな滑りから初めて、スキーの挙動と自分の感覚をあわせていきながら、動きを大きくしていくのが一つのステップだと思います。


こっちは、一つ目の動画より後に滑っているのかな?少し傾きが大きくなっている気がします。

うまくリンクが張れませんが。こんなのもありますね。
https://www.youtube.com/watch?v=6hHzu1dE4-Y

今回いろいろ探してみて思ったのですが、リンゼイ・ボンもいいかも。大けがをしたので動画も少ないですが。

2014年5月10日土曜日

スラロームの基礎を考える イメトレ編 その3 「ワールドカップレーサーの滑り」を見る

スラロームの基礎を考える、イメトレ編、その3では、「完成形のイメージを作る」ために見るべき3種類の滑りのうち、「ワールドカップレーサーの滑り」の見方について書いていきます。

「ワールドカップレーサーの滑り」は、同じような道具を使った別のスポーツと言えるぐらいレベルが違います。例えるなら、部活のバスケとNBAのバスケぐらい違います。しかし、それだけ段違いであろうとも、私を含めた素人レーサーの完成形のイメージとしてはやっぱり最高峰の動き、「ワールドカップレーサーの滑り」を頭に入れたいです。もちろんワールドカップレーサーと同じことが出来るわけではないのですが、質の高い滑りから基本的な動きを学ぶことが目的です。

ところが、ワールドカップやオリンピックのレース本番の滑りは、基本的な動きを学ぶためのイメトレには向きません。コースも難しいし、勝つために必死に滑っているし、緊張もしているので、一流選手でも失敗とリカバリの連続です。失敗からのリカバリテクニックは派手でカッコよくて印象的ですが、イメトレの邪魔をするのもこのリカバリです。リカバリの派手なシーンだけが頭に残ると、全ターンをリカバリ動作で滑ってしまうというなんとも滑稽なことになりかねません。

実際に、派手なシーンが頭から離れなくて、毎ターンリカバリテクニックで滑っている人をゲレンデで見かけることがあります。本人はアクロバティックな動きで速そうな気がしているかも知れませんが、残念ながらそんなことはないですし、安定してゴールに入ることもできません。だって、自ら毎回失敗を作ってリカバリしているのですから....

ということで、見た目の派手さではなく、真似をするべきはオーソドックスな普通のターンなんです。

そんなオーソドックスな滑りをどこで見るべきか、というと、本番のレースではなく、練習の滑りです。練習の滑りを見ると、どんなことを意識してどんな風に滑りたいのかがよく伝わってきます。そして思ったよりもレーサー達は基本に忠実な滑りをしてることがわかります。真似したいのはこの基本に忠実な地味な滑りです。

さらにその練習の滑りでも、マルセル・ヒルシャーとか、ボディ・ミラーとかはカッコいいですが、実は派手すぎてお手本になりにくいです。天才の中の天才なので派手で目につきますが、その目につく個性的な部分はなかなか真似できません。佐々木明や湯浅直樹も残念ながらこの類い。普通の人が自分の基礎力を上げるに見る素材としては個性的過ぎだと思います。

すごすぎて参考にしにくい滑りの例

お手本にするのであれば、もっと基本に忠実な動作で滑っている選手がいいですね。
女子選手の方が筋力がない分、基本に忠実な動きをしている選手が多いように思えます。その中でも、今ならミカエラ・シフリンがいいお手本になると思います。

ということで、今見るならミカエラ・シフリンの練習の滑りです。
Youtubeにもいくつか上がっているようです。



ただ、カメラアングルとかメッセージ性(何から順番にやるべきか、など)を考えると、CSCFのWorld20xxが群を抜いていいのですが、国内では入手が難しくなってしまいました。残念です。

スラロームの基礎を考える イメトレ編 その2 見るべき素材は3種類

スラロームの基礎を考える、イメトレ編、その2では、「完成形のイメージを作る」のやり方の話を書いていきます。

イメトレの素材の候補は、ちまたにあふれる動画や写真などたくさんありますが、中には「かっこよくても参考にならない」とか「本当はいい素材でも、読み取りにくいもの」もあります。カッコいい素材はスキーへのモチベーションをあげるためには意味がありますが、「参考にならないもの」や「読み取りにくいもの」は、誤ったイメージを作る原因にもなり、これらをたくさん見ても実は上達できません。

とうことで、完成形のイメージを作ることを目的にした場合に、何をどう見るべきか、という話を書いていきます。

■何を見るか?
自分の滑りの目指すべき完成形のイメージを作るために効果的にイメトレをするためには、3種類の素材を見るべきだと思っています。それは、「ワールドカップレーサーの滑り」「自分の滑り」、そして「自分と比較できる身近なエキスパートの滑り」です。

目標としての「ワールドカップレーサーの滑り」をみることは重要ですが、これだけをみてもあまり効果は上がりません。出発点としての「自分の滑り」がないとイメージが自分の動きにつながらないからです。そして、「自分の滑り」を見たことがない人は、たいてい実力以上に自分をうまいと過信しています。さらに、その過信した実力をベースに非常に難しい課題設定をしがちです。まずは、客観的な事実として出発点である「自分の滑り」を把握して、今何が必要なのかを把握することから始めるのが大事です。

また、ワールドカップレーサーの滑りを目標に設定するのはよいのですが、残念ながら一緒に滑る機会も、同じコースを滑る機会もなかなかありません。このため、違うにしてもどこまで違うのかがなかなか具体的に理解出来ません。自分の滑り同じコースを滑ってくれる「身近なエキスパート」と比較すると、より具体的にギャップが明らかになり、上達を加速するイメージの具体化が進みます。

ということで、上記の3つを組み合わせてみることが効果的だと私は思っています。

まだまだ書きたいことはあるのですが、長くなったので今回はここまで。
次回は、ワールドカップレーサーの滑りの見方について書きたいと思います。

2014年5月8日木曜日

スラロームの基礎を考える イメトレ編 その1 完成形と身体の動かし方

「私の大好きなスラロームの草レースの絶滅を回避するため、地道な普及活動のていをとりながらあれこれメモを書き、自分の考えを振り返ってみようかと思います。」
の一環として、スラロームを意識したイメトレを考えてみます。

「フリースキー編のその1」に手をつけたばかりなのですが、
「フリースキーとは、イメトレの実践である」
と書いたところで、イメトレの話がまだだったことに気がつき、慌てて書き始めましたのがこのエントリです。

ということで、イメトレの話。

ごく一部の天才やそれに類する人を除いて、雪上で闇雲に滑っても慣れはしてもなかなか上手くはなれません。

これは、スキーというスポーツは、
「斜面」という大多数の人にとって日常生活からかけ離れた場所で、
「滑る」というこれまた日常生活では経験することのない運動をするので、ただ雪の上にいるだけではどんな動きをするべきか具体的なイメージを作れないからなんだと思います。

ということで、まずはどう動くべきかを頭で理解するためにイメトレが重要です。

もちろん、小さな子供の場合は実際に体験させることで勝手にうまくなるので、頭でっかちなイメトレなんてほとんどいりません。手前味噌ですが、うちの娘は一緒に滑っているだけで勝手に上手くなっていっています。
ですが、そういうすべてを体で感じ取れる時期を通り過ぎてしまった大人の場合頭で理解しないと体が動かないのです。ということで、まずは頭で理解するためにイメトレが必要になります。このエントリはそういう人向けの話となります。


そのイメトレは大きく分けて「完成形のイメージを作る」と「体の動かし方を体験する」の2つがあると思っています。

「完成形のイメージを作る」とは、何をするべきかの情報を頭に入れる作業です。
基本的にはお手本となるうまい人の滑りを見ることになります。イメトレと言えば最初に頭に浮かぶのはこの行為だと思います。

もう一つの重要なイメトレは、「体の動かし方を体験する」です。
当たり前ですが、頭でわかったつもりでも簡単にができるようになりません。
でも、雪上に行くと今までのイメージに引っ張られたり、こわかったりで新しい動きはなかなか出来ません。なので、野球で素振りをするように(私は素振りをするほど野球をまじめにしたことないですが)、実際に身体を動かしてイメージした完成形のように動くための動き方、つまりどの関節を曲げて、どの関節を伸ばすのか、どこに力がかかるはずなのかということを理解するための行為です。

このあとのエントリでは、それぞれイメトレの仕方とか、基本と思っている動画とか、素振りに相当する身体の動かし方なんかを書いていこうと思います。

2014年5月3日土曜日

チューンナップ:ファイルのメンテナンス

一度間違って書きかけで公開してしまったのですが、写真付きでもう一度公開です。

チューナップに欠かせないファイルですが、これも刃物なので、よく切れる物を使うのが上手くエッジを仕上げるコツです。
ファイルの切れ味は、元のファイルの素性とか研ぎ方にも大きく左右されますが、普段の扱い方次第で寿命がかなり違います。

削り方とか持ち方とかはYoutubeなどにもたくさん動画があるのでそこにまかせるとして、あまり載っていない、地味だけどファイルを長持ちさせるための基本的なメンテナンスについて書いてみます。

■目詰まり対策
エッジとファイルの間に余計な削りカスがあればまともにエッジを研ぐことはできません。
ファイル側の目詰まりをとるために、真鍮ブラシを使います。私の使っているブラシは、15年ぐらい前に買った物で800円ぐらいでだった気がします。
ポイントは、鉄製のファイルより柔らかい真鍮のブラシということ。これより硬いとファイルが痛んでしまいます。逆に、古い歯ブラシでは、毛が柔らかすぎて削りカスが落とせません。
私のブラシはコンケストのものですが、それこそDIYのお店で代用品を買っても問題無いと思います。ただ、あんまりブラシがまばらだと使いにくいでしょうね。




北岡ヤスリさんのおまけの紙によると、目詰まり対策にはあらかじめチョークを塗るのもよいそうです。油が抜けるのでよくないという説もあるそうです。私は使わないで保管しているオフシーズンが長いので、油が抜けるのは避けたいところですが、そのうち試してみたいです。

■削りカスの除去
さらに、削りカスはスキーの上にも残っています。
これを無視してファイルをかけると、エッジに焼きが入ったり、ファイルがなまったりする原因になるので、きっちり落としてあげる必要があります。
これも最初は、真鍮ブラシで落としていたのですが効率悪く、今はベラークの椎木さんの真似をして毛足の長い刷毛で落としています。


この刷毛は絵の道具が置いてあるお店で買いました。10年ぐらい前で2500円ぐらいだったと思います。
腰があって毛先がなめらかで、削りカスを落とすには完全にオーバークオリティですが非常に便利です。

■ファイルのしまい方
ファイルを保管するとき、ファイルとファイルがぶつかるとあっさり切れ味が悪くなってしまいます。
なので、買った時のビニールケースに入れるとか、布のヤスリいれにいれるとか、基本的です。カッコいいヤスリ入れがあればいいのですが、私は買ったときの袋を使っています。




と、地味目な作業ですが、これらをやるようにしてからファイルの切れ味が長持ちして、エッジの仕上がりもよくなりました。おすすめです。